トム・クルーズ×『SCORPION』クリエイターの新作ドラマがAmazonで製作されることに!

トム・クルーズが主演した2012年の公開映画『アウトロー』をTVドラマ化する企画が進行していることは以前お伝えしたとおり。今回、米Amazonが本作製作の権利を勝ち取ったことが明らかになった。米Hollywood Reporterなど複数のメディアが報じている。

『アウトロー』は、英国出身の推理小説家リー・チャイルドによるハードボイルド・ベストセラー小説「Jack Reacher」シリーズの第9作目「アウトロー」の映画版。元エリート軍人の流れ者ジャック・リーチャーを主人公に、無差別殺人で有罪になった男の事件の真相を暴くべく、ジャックが危険な捜査に乗り出す姿が描かれている。2016年には、続編となる『ジャック・リーチャー NEVER GO BACK』が製作され、こちらは原作シリーズ第18作「ネバー・ゴー・バック」に基づいた作品だ。

「Jack Reacher」は、全世界で49もの言語に翻訳され、1億部数以上もの刊行数を誇る大ヒット小説だ。そんな根強いファンのいる本作のTVシリーズ版は、犯罪ドラマ『SCORPION/スコーピオン』シリーズの脚本、監督、製作総指揮を担うニック・サントーラが手掛けることに決まった。

以前、本作のシリーズ化に関して原作者のチャイルドが、原作シリーズのファンから"トムが演じた映画版のジャックは小説とイメージが違う"と批判されたことを明かし、「トムが小柄だから、ジャック役にはしっくりこないと多くのファンに言われてしまってね。原作のジャックは威圧感を感じさせるキャラクターだし、ただ部屋に入って来るだけで、その場にいる人が落ち着かない気持ちになってしまうような男だ。そういった彼の特性を考えると、トムはジャックを体現できたとは言えない」と述べ、続けてシリーズ版では原作に近い体型の俳優をキャスティングするつもりだとも語っていた。現時点では、ジャック役やその他の共演者などは発表されていないが、長身の俳優であることが条件だとするとキャスティングはある程度絞られることになるかもしれない。

Amazonオリジナル作品には、世界中で累計5000万部以上を売り上げたベストセラー作家マイケル・コネリーの大ヒット小説「ハリー・ボッシュ・シリーズ」を原作とした犯罪捜査ドラマ『BOSCH/ボッシュ』や、作家トム・クランシーの小説に登場するCIA分析官ジャック・ライアンを主人公にした『トム・クランシー/CIA分析官 ジャック・ライアン』((以下『ジャック・ライアン』)などがある。『BOSCH』はシーズン6までの製作が決定しており、同社の最長オリジナル作品である。『ジャック・ライアン』に至っては、シーズン2の配信日がまだ発表されていないなか、すでにシーズン3の製作が決定。

また、『アメリカン・ゴッズ』の原作や『LUCIFER/ルシファー』のキャラクター創造などを手がけてきた英作家ニール・ゲイマンが、SF/ファンタジー作家のテリー・プラチェットと共に完成させた同名小説が原作の『グッド・オーメンズ』や、J・R・R・トールキンの長編小説「指輪物語」を実写化した大ヒット映画シリーズ『ロード・オブ・ザ・リング』のドラマ化も進んでおり、Amazonは大ヒットした原作を元にする作品のシリーズ化に力を入れているようにも見える。

「Jack Reacher」の原作シリーズは23作が刊行されており、今年の10月29日(火)には米国で24作目が発表される予定。チャイルドは原作1作につき10から12話を想定してドラマ化を考えていると述べている。Amazonの次なる大ヒットドラマの誕生となるかもしれない。(海外ドラマNAVI)

Photo:

2012年公開『アウトロー』より
(c)FAMOUS