台湾系移民の一家がアメリカでの成功を夢見て奮闘する姿を描く米ABCのコメディドラマ『フアン家のアメリカ開拓記』が、現在放送中のシーズン6で幕閉じを迎えることが明らかとなった。米Varietyが報じている。
1990年代を舞台にしたシリーズは、フロリダ州オーランドの郊外に移り住んだ台湾系移民フアン一家がレストランをオープンするも、白人だらけのコミュニティで四苦八苦する様子がコミカルに綴られる。
本シリーズには、一家の大黒柱ルイス・フアン役でNetflixのロマンチック・コメディ映画『いつかはマイ・ベイビー』に主演したランドール・パーク、2018年に全米で大ヒットを放ち、アジア系俳優が集結した映画『クレイジー・リッチ!』でヒロインを演じたコンスタンス・ウーが、母親ジェシカ役で出演している。
ABCエンターテイメントのキャリー・バーク社長は、「『フアン家のアメリカ開拓記』の成功は、業界全体を通してインクルージョンへの道を開く助けとなりました。(製作を指揮した)ナーナチカ・カーンと彼女の素晴らしいクリエイティブ・チームは、アジア系アメリカ人の家族を前面に据えて中心に描き、ここ20年間で成し遂げられなかったことを達成しました」と、番組の偉業を称えた。
実はシーズン6への更新が決定した今年5月、コンスタンスは番組継続に難色を示していたと言われている。自身のTwitterに「もうほんとに嫌だ。泣けてくる」とFワード(放送禁止用語)連発のネガティブなコメントを次々と投稿し、物議を醸した。翌日、該当のツイートを削除したコンスタンスは、代わりに釈明の長文コメントを掲載。
「『フアン家のアメリカ開拓記』が大好き。昨日の投稿は番組が憎くてしたわけじゃない。ただ、新シーズンに更新されたことによって、凄くチャレンジしたいと思っていたことを諦めなきゃいけなくなったからなの。番組のせいじゃないわ」と弁明し、本作の素晴らしさや、作品、キャストやスタッフへの感謝の気持ちを綴り、不適切な言葉でのSNS投稿を謝罪した。
『フアン家のアメリカ開拓記』は幕を閉じるが、現在ABCでは『Magic Motor Inn』と仮題が付けられたスピンオフ版の企画が進行中だ。
スピンオフはインド人一家が中心となり、一家の娘はフアン家の息子エディ(ハドソン・ヤン)と同じ学校に通っているという設定。父親DC役にヴィール・ダース(『インド・オブ・ザ・デッド 』)、母親ミーナ役にプリーティ・G・ズィンタ(『Happy Ending(原題)』)がキャスティングされており、本家シーズン6の新エピソードでスピンオフ版のキャラクターが紹介される予定。
ついにファイナルを迎えることになった『フアン家のアメリカ開拓記』シーズン6は、ABCにて毎週金曜に放送中。最終話は2020年2月21日(金)にオンエアされる。(海外ドラマNAVI)
Photo:『フアン家のアメリカ開拓記』© ABC/Andrew Eccles