東京とロンドンをまたいで起きた殺人事件をめぐる英国発のサスペンスドラマ、Netflixオリジナルシリーズ『Giri / Haji』が独占配信中だ。同作で事件の謎を追う主人公の刑事・健三を演じる平岳大は、一度は就職するも20代後半で俳優に転向したという経歴を持つ。日本と英国、アメリカの俳優が顔を揃えた英国製作ドラマで、主役を務め上げることができた秘密について語る本人や共演者のコメントをご紹介しよう。
名優の平幹二朗を父に持つ平は、15歳で渡米しアメリカの大学、大学院へ進学。帰国後は外資系企業に勤めたが、20代後半で俳優へと転向した。その後、映画・ドラマ・舞台などへの出演を地道に重ね、大河ドラマ『篤姫』では徳川慶喜役、『真田丸』では武田勝頼役と、歴史上の重要人物を演じた。そして今回、オーディションを経て本作の主役の座を掴んだ。
イギリスでの撮影について、「英語で演技したのはこれが2度目だったので緊張しましたが、新しい環境での撮影は新しいことばかりで最高でした。すべての瞬間をとても楽しんでいました。初日から共演者やすべてのスタッフにとても感激しました」と、慣れない環境をむしろ楽しんでいたと語る平。特に苦労したのは言葉の面だが、そこでも臆せず作品の質向上のために尽力したようだ。「翻訳では多くの苦労がありました。例えば、撮影現場でリハーサルをした当日に、翻訳がしっくりこない箇所がいくつかありました。セリフの微妙なニュアンスがぴったりこないというか、うまく訳されていないようでした。監督やスタッフと四苦八苦して大変でしたが、それはそれで楽しいものでした」
続けて、「慣れ親しんだ環境から飛び出すという意味では厳しいものでしたが、ジュリアン(・ファリノ監督)たちが助けてくれました。良い意味で、毎日が訓練のようでした」と非常に前向きな総括を述べた。
そんな平の姿勢には、共演者も大きな刺激を受けたようだ。健三の弟である勇人を演じた窪塚洋介は、「平さんは本当に大変だったと思います。俺の10倍くらい(笑) 英語を話せるとはいえ、英語の台本なので、毎日タフだなぁと思いました。その姿は尊敬に変わっていきましたね。 撮影が終わった今でも、平さんは僕にとって本当の兄みたいな存在と言えます」と称賛している。
先日、人気アクション大作の続編『G.I.ジョー:漆黒のスネークアイズ』への出演も決定した平。今後もこの前向きに何事も楽しむ姿勢で、国内外問わず様々な作品への出演が相次ぐことが期待される!
平と窪塚以外にも、本木雅弘、中村優子、丘みつ子といった日本人キャストが集う本作。そのほかには、ケリー・マクドナルド(『トレインスポッティング』シリーズ)、ソフィア・ブラウン(『美女と野獣(2017)』)、トニー・ピッツ(『ピーキー・ブラインダーズ』)、トニー・ウェイ(『ゲーム・オブ・スローンズ』)、チャーリー・クリード=マイルズ(『ニル・バイ・マウス』)、ジャスティン・ロング(『ダイ・ハード4.0』)などが参加している。
東京在住で家庭を大事にする刑事の健三は、行方不明の弟・勇人を探すために突如ロンドンへ派遣される。勇人を捜索する中、徐々にロンドンの闇社会へと巻き込まれてゆく健三。二つの都市を巻き込む裏社会の権力抗争を食い止めようと、彼は自らの家族の関わりとも立ち向かっていく。ヤクザの組長も絡み合い、言葉や文化を越えて様々な人物の思いが複雑に絡み合う濃密サスペンスの本作で、タイトルの「義理」と「恥」が持つ意味とは?
Netflixオリジナルシリーズ『Giri / Haji』は独占配信中。(海外ドラマNAVI)
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Netflixオリジナルシリーズ『Giri / Haji』