ヒューゴー賞受賞したマーサ・ウェルズの「マーダーボット・ダイアリー」をもとにしたApple TV+の新作SFスリラー『マーダーボット(原題:Murderbot)』が5月16日(金)より配信スタート。初回配信を前に、ショーランナーのクリス&ポール・ワイツ兄弟が米Reactorのインタビューに応じた。
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“昼メロ好き”なアンドロイド『マーダーボット』
本作の主人公は、人間との関わりを極度に嫌う警備アンドロイドのマーダーボット(アレキサンダー・スカルスガルド『ビッグ・リトル・ライズ』)で、自由意志を持っていることを秘密にしながら、命がけの任務を遂行している。人間に対してはなぜか強く惹かれつつも、その脆さにはうんざりしており、複雑な感情を抱えている――。冷酷に見えてどこか人間らしい“マーダーボット”の視点で描かれるSFスリラー。
主人公のマーダーボットは『サンクチュアリムーン』というソープオペラ(昼メロ)が好きという設定だが、この『サンクチュアリムーン』にはデヴィッド・リンチから受けた影響が活かされているように感じるとワイツ兄弟は語る。
クリスによると、役者たちには「楽しく自由にやってほしい」と伝えたという。「作家や俳優、監督には時々とてもバカらしく、いわゆる“悪い”感じのインスピレーションが湧くことがありますが、実際にはあまり深く考えずにそのように演じてみたいと思っているんです。だからこそ、うまく演技ができないように見せたり、過剰に感情を込めたり、極端に表現する機会を提供することは魅力的なことだと思いました」
ポールが続ける。「デヴィッド・リンチの映画を今改めて振り返ると、すばらしい俳優たちがインタビューで”(リンチは)これまでできなかったようなことをやらせてくれた”と語っていることが興味深いですね。彼の映画には感情的な要素があり、それをソープオペラに組み込むと、「完全にはまっている」と感じるのです。そして、それはソープオペラの演技であり、感情表現は多少オーバーですが、それもアートなのです。だからこそ、『サンクチュアリムーン』には、マーダーボットが夢中になり、執着している理由があります」
実写版で追加された新キャラ
また、原作を超えて実写化で加えた新たな要素について聞かれると、クリスはアナ・コンクル(『サイド・クエスト』)が演じるキャラクターを挙げた。
「ネタバレは避けたいですが、彼女は本当に楽しいキャラクターで、すばらしいコメディアンによって命を吹き込まれましたね。ファンのみなさんも気に入ってくれると思います。実際、(原作の)マーサも気に入ってくれていて、それは彼女が作り上げた世界を広げる上で、とても嬉しいことでした」
ポールも賛同し、「そうですね、そして、それは原作が最終的にたどり着く場所を尊重することだと思います。僕にとって、それは“人間らしさ”を削ぎ落とそうとせず、たとえ自分に理解できなくても、さまざまな考え方や在り方、感じ方を尊重するという、とても美しいメッセージだと思います」
『マーダーボット』は、本日5月16日(金)よりAppleTV+で独占配信スタート。(海外ドラマNAVI)
参考元:REACTOR