『アクアマン』世界的大ヒットのキーワードは多様性!

ド派手とド迫力を追求し、カーアクションシリーズ最大ヒットを記録したアクション超大作『ワイルド・スピード SKY MISSION』を手掛けたジェームズ・ワン監督の最新作『アクアマン』。この度、本作を魅力的にしている大きな要因が、主役アクアマンを演じたジェームズ・モモアの出自にあることが明らかとなった。

アクアマンは人間として育てられた海底帝国アトランティスの血を引く男。時速160キロで泳ぐことができ、人間の150倍もの力があり、あらゆる海洋生物を操ることができる規格外のヒーロー。見た目はとっつきにくい"オレ様ワイルド系"だが、実はユーモアあふれる愛されキャラだ。

そしてこの稀有なヒーローを演じたのは、『ゲーム・オブ・スローンズ』に出演し、一躍人気スターとなったジェイソン。本作のヒロインで、アクアマンと一緒に地上を救おうと奮闘するメラを演じたアンバー・ハードは、「ジェイソンのおかげで、アクアマンというキャラクターはより魅力的になったわ。この映画のアクアマンはとても現代的でカッコよく、とてもチャーミングなの。アクアマンにはジェイソン自身が投影されているのよ!」と、アクアマンの魅力はジェイソン自身によるところが大きいと話す。

更にワン監督は「ジェイソンがこの役に自分を重ねることができたのは、彼自身が2つの世界を生きてきたからだと思います。ジェイソンはハワイに生まれ、アメリカ本土で育った。若い頃はどちらの土地にも今一つ馴染めなかったそうです。彼のその出自は人間とアトランティス人とのハーフであるアクアマンを演じるのにうってつけなのです」と、彼自身の生まれと育ちがアクアマンのキャラクターにシンクロしていることを明かした。

役を演じたジェイソンは、「僕がアクアマンをよく理解できたのは、彼は2つの世界からやってきたものだから。僕は70年代のハワイの出身で、本土のアイオワ州で育った。当時はその2つの世界のルールは違いがあったんだ。だからアクアマンの境遇はよく分かるんだ」と語り、やはりアクアマンとの共通点を見出していることを明かしながら、「アクアマンは気立てもいいし、ナイスガイなんだけど、"選ばれし者"であるのにまだ力不足と感じているんだ。そこが一見傲慢に見えるけど謙虚な部分がある彼の魅力さ。そして彼が本当に偉大なのは、同じ地球で陸と海に2つに分断された社会を一つにできる存在だからなんだ」と、アクアマンが地上の世界と海底帝国アトランティスの融和の要になることを明かした。

ヒーロー映画の主人公といえば、これまではいわゆるアングロサクソン系の白人が演じることが多かったが、アクアマンにはジェイソンの存在が絶必だった。荒れ狂う海の怒りを鎮め、地上の人々に大いなる海の大切さを説くには、2つの世界を知り、生き抜いてきた"選ばれし混血児"の力が必要だったのだ。

実は"ハリウッドの今"を知る上で、本作の大ヒットを外すわけにはいかない。全米で歴代3位の超絶ヒットとなり、世界の度肝を抜いた『ブラックパンサー』や、女性ヒーローのパイオニア的存在『ワンダー・ウーマン』など、ここ数年メガヒットを飛ばしているヒーロー作品の主人公は、黒人や女性でこれまでの作品とは一線を画す。今後もマーベル初の女性 単体ヒーローの『キャプテン・マーベル』や、同じマーベルからイスラム教徒の女性ヒーロー"ミズ・マーベル"のシネマティックユニバースへの参加が噂されるなど、ハリウッドの変革は更に大きなうねりとなりそうだ。

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