2019年の最も稼いだ俳優TOP10、アベンジャーズを下したのは...

ハリウッドでヒット作を出すためには、稼げる主演俳優を起用するのが最も確実な方法の一つだ。ハリソン・フォードやトム・クルーズなどが結んでいたことで知られる20/20取引(前払い2000万ドルと興行収益の20%)は多かれ少なかれ失われつつあるかもしれないが、ハリウッドには今も大きな収益を確約できる俳優がいる。そんなランキングが、米Forbesで発表された。

"ザ・ロック"という名前でプロレスラーとしても活躍したドウェイン・ジョンソン(『ワイルド・スピード』シリーズ)が、2018年6月1日から2019年6月1日までの期間で、推定8940万ドル(約95億円)の収入を得て、Forbesが毎年発表する「世界で最も稼いだ10人の俳優」の1位に君臨した。

ドウェインは「観客が第一なんだよ。みんなが何を望んでいるのか、観終わって家に帰る時に幸せな気分にさせるにはどういうシナリオがいいのかが大事なんだ」と2018年に語っていた。1年間で約95億円を稼いだことで観客を十分に満足させたと言っていいだろう。

そんなドウェインは、昔ながらの20/20取引に近い契約を結んだと言われている。今年の冬に公開予定の『ジュマンジ/ネクスト・レベル』では過去最高の2350万ドル(約25億円)を前払いで受け取った。また同シリーズの前作『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』(2017)を含む収益の高いフランチャイズ映画から、興行収入の最大15%を報酬として得ることになっているという。現在公開中の『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』では出演のほか、製作も兼ねている。

彼はさらに、主演する米HBOコメディドラマ『Ballers/ボウラーズ』ではエピソードごとに70万ドル(約7450万円)、その他アンダーアーマーの衣料品、靴、ヘッドフォンのラインナップで莫大なロイヤリティを受け取っている。

トップはドウェインだが、6600万ドル(約70億円)で3位にランキングしているロバート・ダウニー・Jrも負けていない。映画『アベンジャーズ』シリーズでアイアンマンを演じるロバートは、世界興行収入27億9600万ドル(約2967億円)を記録し歴代記録1位を塗り替えた『アベンジャーズ/エンドゲーム』では前払い出演料2000万ドル(約21億円)に加えて興行収入の8%近くを受け取っており、その結果、同作だけで計5500万ドル(約59億円)を得ている。

『エンドゲーム』の大ヒットにより、トップ10にはマーベルのヒーローが多数ランクイン。2位にソー役のクリス・ヘムズワース(7640万ドル/約81億円)、6位タイにロケットの声を務めたブラッドリー・クーパー(5700万ドル/約61億円)、8位にキャプテン・アメリカ役のクリス・エヴァンス(4350万ドル/約46億円)、9位にアントマン役のポール・ラッド(4100万ドル/約44億円)が名を連ねている。

1.ドウェイン・ジョンソン(『ジュマンジ/ネクスト・レベル』『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』)...8940万ドル(約95億円)
2.クリス・ヘムズワース(『アベンジャーズ/エンドゲーム』『メン・イン・ブラック:インターナショナル』)...7640万ドル(約81億円)
3.ロバート・ダウニー・Jr(『アベンジャーズ/エンドゲーム』)...6600万ドル(約70億円)
4.アクシャイ・クマール(『パッドマン 5億人の女性を救った男』)...6500万ドル(約69億円)
5.ジャッキー・チェン(『ザ・フォーリナー/復讐者』)...5800万ドル(約61億円)
6.ブラッドリー・クーパー(『アベンジャーズ/エンドゲーム』『アリー/スター誕生』)...5700万ドル(約61億円)
6.アダム・サンドラー(『マーダー・ミステリー』)...5700万ドル(約61億円)
8.クリス・エヴァンス(『アベンジャーズ/エンドゲーム』『紅海リゾート -奇跡の救出計画-』)...4350万ドル(約46億円)
9.ポール・ラッド(『アベンジャーズ/エンドゲーム』『アントマン&ワスプ』)...4100万ドル(約44億円)
10.ウィル・スミス(『アラジン』『ジェミニマン』)...3500万ドル(約37億円)

Forbesのエンターテイメント部弁護士のデヴィッド・チデケルは、この現状を見て次のようにコメントした。「ダウニーや(スカーレット・)ヨハンソンのような有名人は、『アベンジャーズ』シリーズなどの大ヒット映画製作に巨額の投資をしているスタジオに莫大な報酬契約を要求する特権を持っています」

だが、空前絶後の大ヒットとなった『エンドゲーム』での報酬をもってしても、ドウェインの報酬にはかなわなかったようだ。(海外ドラマNAVI)

Photo:

『アベンジャーズ』より
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