日本では2013年9月に公開されるSFアクション超大作『スター・トレック イントゥ・ダークネス』の特別フッテージ上映会が12月4日、都内で開催された。このイベントのため、監督のJ・J・エイブラムスが来日。主演のクリス・パイン、悪役を演じるベネディクト・カンバーバッチ(『SHERLOCK』ホームズ役)にプロデューサーのブライアン・バーグらを引き連れて登壇し、本作を熱くアピールした。
「大好きな東京で、世界で初めて披露できてうれしい。おかげで大好きな日本に来るための口実にもなったしね」と冗談交じりに語るJ・J・エイブラムス。物語については「今回はつながった者たちが、予想もしなかった出来事に遭遇し、試練を乗り越え、愛する人を救うためにどれだけ自分が犠牲を払うことができるのか。そういったことを描いています」と断片的に紹介。
約9分のフッテージ映像が披露された後、カーク船長を演じるクリス・パインは「実は、僕もこの映像を今日、初めて見ました。何度か、客席から飛び上がりそうになった」と笑う。役どころについては「前作のカークは自己中心的だった。そんな彼が自分を捨てて真のリーダーになれるのか試されるんです」と語り、「僕自身も年齢を重ねて人間としても成熟した。それが役と重なる」という。
一方、今回、初めて『スター・トレック』に加わるベネディクト・カンバーバッチは、出演が決定したときのことを「まずものすごく喜びました。でもすぐに恐れを感じました。なぜなら、前作のファンだったので、2作目がどれだけ世間から期待されているか手に取るようにわかったから」と話した。
カンバーバッチが演じる役は明らかにされていないが、「冷酷な悪役」と言われている。その役作りの苦労について聞かれると、「Cold Heart」と茶目っ気たっぷりに返答。すかさずクリス・パインに「それなら、地で演じればいいんだよ」とツッコまれ、カンバーバッチが苦笑するという一面も見られた。改めて質問について、「彼には心はちゃんとあると思います。彼の行動の中に意図や理由がある。単純に白黒、善悪付けられないキャラクターだから、演じる上でも幅を持たせることもできる。J・Jの作品には演じる喜びや醍醐味があります。みなさんには完璧な悪役ではないというところを観てもらえると嬉しいですね」と答えた。
公開は来年9月とまだ先だが、監督は「僕が子どものころから描きたかった映画になっています。スーパーヒーローでクレイジーな出来事に巻き込まれていくけれど、それは現実の社会でも置き換えられることです。そしてスリルに満ちてワクワクする物語になっています。ぜひ日本のみなさんに楽しんでもらいたいですね」と締めくくった。(海外ドラマNAVI)
Photo:ベネディクト・カンバーバッチ