アイザック・アシモフの傑作SF小説「ファウンデーション」が、米HBOにてTVシリーズ化?

アイザック・アシモフ作の傑作SF小説「ファウンデーション」シリーズを、米HBOがTVシリーズ化しようとしていることが伝えられた。

【関連コラム】テレビを変えた"革命児"~有料ケーブル局「HBO」が視聴者を魅了し続けるワケ

The Wrapが複数の関係筋から得た情報として報じたところによると、このプロジェクトで脚本と製作を担当するのは、映画『インターステラー』(11月22日(土)日本公開)で、兄のクリストファー・ノーラン監督とともに脚本を手がけ、『パーソン・オブ・インタレスト 犯罪予知ユニット』のクリエイターとしても知られるジョナサン・ノーラン。彼は現在、同じくHBOで1973年の映画『ウエストワールド』のTVシリーズ化に取り組んでいる。

1950年に第一作が刊行された「ファウンデーション」シリーズは、遠い未来の宇宙を舞台に、銀河帝国の崩壊と、その後に続く文明の再建を壮大なスケールで描く宇宙叙事詩。帝国の崩壊を予測した天才科学者のハリ・セルダンは、来るべき暗黒時代にそなえ、新たな帝国樹立のための拠点を、辺境の惑星に設立する。

このシリーズはオリジナルの三部作がとくに有名で、1966年にはヒューゴー賞ベストオールタイムシリーズ部門を受賞。日本では早川書房より「ファウンデーション」「ファウンデーション対帝国」「第二ファウンデーション」のタイトルで刊行された(ほかに東京創元社からも翻訳版が出ている)。

その後もアシモフ自身や他の作家により、続編や前章にあたる小説が書かれているが、HBOによる映像化は、オリジナルの三部作を対象にしているようだ。

(ジョナサン・)ノーランは、すでに数ヶ月間にわたって秘密裏にプロジェクトを進めていた模様だが、『インターステラー』公開に合わせてIndiewireが行ったインタビューのなかでは、「ファウンデーション」シリーズが大好きだと明かしていたこともあった。

「ファウンデーション」シリーズは、2009年に映像化の権利を得たソニー・ピクチャーズのもと、ローランド・エメリッヒ(『インデペンデンス・デイ』)が映画化を試みたが実現しなかった。そして今年の夏、HBOが大金を投じて映像化の権利を獲得していた。

なお、今回の報道について、HBOや番組制作を行うワーナー・ブラザーズ・テレビジョンはノーコメント、またノーラン本人からもまだコメントは出ていない。そのため確定情報とはいえないが、SFファンからは実現を期待する声が多数あがっている。(海外ドラマNAVI)

Photo:ジョナサン・ノーラン
(c)amanaimages