『ハドソン川の奇跡』"超いい人"トム・ハンクスにとっての英雄とは?

2009年、ニューヨークのハドソン川で起こった"奇跡"と賞賛された航空機事故の驚愕の生還劇。その知られざる真実を追った『ハドソン川の奇跡』が9月24日(土)より公開となる。全米では2週連続で第1位を獲得し大ヒットの勢いは止まらない本作だが、トム・ハンクスは自身が演じるサリー機長について言及。本作を通して真のヒーローとは一体どんな人なのか、持論を展開した。

全エンジンが停止した航空機を制御し、乗員乗客155名の命を救ったサリー機長だったが、「他の選択肢はなかったのか?命を危険に晒す無謀な判断ではなかったのか?」と容疑者にされてしまう。トムは、「ヒーローとは他人のために自らを犠牲にできる人だと思う」と明かし、それはサリー機長の事故後の行動にも表れていた。彼は事故が起き不時着させた後、機内に最後まで残り、乗客全員が脱出したことを見届けてから最後に脱出を図る。また陸に上がってからも、自分のことよりも乗客全員の無事が分かるまで駆け回る。そんな風に他人を優先して考えられる人こそが今の現代に必要な真のリーダーではないのかと私たちに投げかけているのかもしれない。「私にとって英雄とは、自分自身よりもほかの人々のために考え、行動する人物だ。サリーは、ただ自分の仕事をおこなうことによって、まさに英雄的な行為をやってのけた。彼は自分が着水を成功させられると知っていたし、どんなことにでも対処できる人間だと証明したのだ」。

アカデミー賞最有力の呼び声も高い本作。3度目のオスカーを狙うトムはサリー機長を見事に演じ高評価を受け、オスカー受賞も現実になりそうだ。前作『アメリカン・スナイパー』で戦場という極限の状況下における兵士の人間性を鋭く優しく見つめた巨匠クリント・イーストウッド監督が描く真実のドラマ『ハドソン川の奇跡』は9月24日(土)より公開。(海外ドラマNAVI)

Photo:『ハドソン川の奇跡』
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