巨大飛行体から人類が受け取った美しくも哀しいメッセージと、娘を亡くした言語学者ルイーズの切なすぎる決断に全世界が涙し、世界各国でリピーターが続出している『メッセージ』。5月19日(金)より公開となる本作より日本版予告編が到着した。
突如地上に降り立った巨大な球体型宇宙船。言語学者のルイーズ(エイミー・アダムス)はヘプタポッドと呼ばれる知的生命体が人類にとって平和の使者なのか脅威なのかを判断するため、彼らと接触し言葉を理解して欲しいと軍から依頼を受ける。物理学者のイアン(ジェレミー・レナー)とチームを組み、人間のものとは全く異なる、まるで動く絵画のような異質な言語解読に没頭するうちにルイーズは時間が逆行するような奇妙な錯覚に陥っていく。そして言語の謎が解けたとき、彼らが地球にやってきた驚くべき真相と人類に向けた美しくもせつないラストメッセージが明らかになっていく。
解禁となった予告編では、ルイーズが巨大な球体形飛行体で出現した"彼ら"とコンタクトをはかる様子が映し出される。斬新すぎて思わず笑ってしまいそうな飛行体の見た目に加え、墨のように漂う表意文字の"メッセージ"には目を奪われてしまう。
しかし観客にとって更なる衝撃となるのは、彼らの"メッセージ"の謎を理解した時、"号泣必至の感動ラストが待ち受ける"というギャップなのだ。奇妙なビジュアルでありながら感動作というギャップについて、世界の有力誌のひとつ、ロサンゼルス・タイムズ誌も「時、記憶、人との関わり、そして生と死に対する考え方をすっかり覆させるヒューマニティあふれる感動的SF」と評している。絶賛の声の中にさまざまなキーワードが飛び出しているところにも、観客は想像力をかき立てられるはずだ。
そしてそのギャップの魅力をさらに際立たせてくれるのが、5度のアカデミー賞ノミネートを誇る実力派女優エイミーの演技。予告編冒頭で「人生の転機は突然やってくる」というセリフと共に見せる彼女の涙は、その一瞬だけで観客の心を鷲掴みにし、胸を打つ。本作のドゥニ・ヴィルヌーヴ監督も、「エイミーは深みと美しい脆さとあふれるほどの人間性をルイーズに与えてくれた。僕が求めていた絶望感もね。彼女からは、"もう失うものは何もない女性"なんだと感じられ、それが見ていて悲しくも美しいんだ」と、感動作たる由縁は彼女にあるとも説明している。
さらに予告編では、巨大飛行体の全体像も新たに明らかになった。海の上で縦型にひっそりするもの、街の上空で横たわるもの、夕日をバックに斜めになるものなど、いろんな姿を見ると益々興味をそそられる。巨大飛行体はそのビジュアルが解禁となって以来"ばかうけ"、"柿の種"、"ハッピーターン"など、世界絶賛の感動作には似つかわしくなく日本を代表するお菓子に例える声がネット上で続出している。巨大飛行体の全貌が明らかになった本予告をきっかけに日本中で更なる飛行体の例えが生まれることになりそうだ。
『メッセージ』は5月19日(金)より全国ロードショー。
Photo:『メッセージ』