『ゲーム・オブ・スローンズ』原作者、未来のスーダンが舞台のSFファンタジー小説を映像化する企画に参加

世界中で大ヒットしている米HBOの大河ファンタジードラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』。その原作「氷と炎の歌」小説シリーズの作者であるジョージ・R・R・マーティンは、同局において、新たにSFファンタジー小説をTVシリーズ化する企画に参加することを、米Hollywood Reporterなどが報じた。

その小説とは、SF/ファンタジーの分野で権威のあるネビュラ賞やヒューゴー賞を受賞したナイジェリア系アメリカ人のネディ・オコラフォが執筆し、2010年に刊行された「Who Fears Death」(日本では未訳)。物語の舞台は、終末世界となった未来のスーダン。対立する部族の男にレイプされた女性の娘が成長し、魔術師の父を打ち負かすために魔法の力を用いるというストーリーだ。同小説は、2011年に世界幻想文学大賞(長編小説部門)を受賞している。

オコラフォ本人が自身のTwitterやFacebookで明かしたところによると、HBOは映像化の企画を進めるべく一定期間のライセンスを得る契約を結んでいたそうで、現時点で企画は初期段階にあるとのこと。また、マーティンも製作総指揮者として本企画に参加するという。

なお、新たな企画に参加することで、「氷と炎の歌」の小説執筆はさらに遅れるのではないかと心配するファンの声があがっている。これに対しマーティンは自身のブログで、製作総指揮に名を連ねてはいるが、ショーランナーとして陣頭指揮をとるわけではなく、脚本執筆や小説の脚色に手を染めることはないだろうと説明している。

上の報道について、HBOはコメントを控えている。TVシリーズの実現の可能性は未知数だが、『ゲーム・オブ・スローンズ』があと2章で完結する中、同局が準備する新たなプロジェクトの一つとして注目したい。(海外ドラマNAVI)

Photo:ジョージ・R・R・マーティン
(C)Kazuki Hirata/www.HollywoodNewsWire.net