『ギルモア・ガールズ』クリエイター、米Amazonと契約へ

従来のTV局に加え動画配信サービスが増えたことで有能な製作者や俳優の獲得争いが過熱している現在。オリジナル作品の制作にも力を入れている米Amazonが2000年代を代表する人気ホームドラマ『ギルモア・ガールズ』を手がけたエイミー・シャーマン=パラディーノとダニエル・パラディーノとの複数年契約を締結したことがわかった。

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米Hollywood Reporterによると、今後パラディーノ夫妻はAmazonで幾つかの新作を企画していくことになるという。今年4月には、パラディーノ夫妻が手がけ、パイロット版が配信中だった『マーベラス・ミセス・メイゼル(仮題)』の2シーズン製作が決定していた。夫妻はAmazonに感謝していると語り、「AmazonこそがTVの未来で、そこに参加できることにワクワクしています」とコメントしている。

パラディーノ夫妻がAmazonと契約したことで気になるのは、昨年Netflixで復活した『ギルモア・ガールズ:イヤー・イン・ライフ』の行く末。約10年ぶりの復活に喜んだファンは多く、配信開始直後から続編製作を期待する声は多かったが、具体的な話は未だに上がっていない。

シャーマン=パラディーノは復活版の続編の可能性について、「私たちはこれ(続編企画)を寝かせているの。そして何かが起きた時、実現すると思うわ」と過去のHollywood Reporterのインタビューで語っていた。また、Netflixのテッド・サランドスCEOも『ギルモア・ガールズ』が今後も続く可能性について見通しを語るには時期尚早としながらも、「非常に予備的な」話し合いをしていることを明らかにしていた。

しかし、『ギルモア・ガールズ』のキャストはかなり多忙。ジェス役のマイロ・ヴィンティミリアは話題沸騰中のドラマ『THIS IS US36歳、これから』に主演しており、ローリー役のアレクシス・ブレデルは本年度のエミー賞ドラマ部門作品賞を獲得し、彼女自身もゲスト女優賞を受賞した『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』に出演中(シーズン2からはレギュラーに昇格)。さらに、スーキー役のメリッサ・マッカーシーは2018年だけですでに映画3本の公開を控える人気っぷりのため、『イヤー・イン・ライフ』のラストに明かされた意味深な言葉の意味を知ることができるかはわからず、できたとしても当分先のことになりそうだ。

8月には、これまで米ABCで『グレイズ・アナトミー』『スキャンダル 託された秘密』『殺人を無罪にする方法』など大ヒットシリーズを手掛けてきたションダ・ライムズがNetflixと複数年契約を交わしたことが報じられたばかり。クリエイターたちの移籍によって今後のTV市場の動向に注目が集まる。(海外ドラマNAVI)

Photo:『ギルモア・ガールズ』アレクシス・ブレデルとジャレッド・パダレッキ
©Everett Collection/amanaimages