日本では馴染みが薄いかもしれないが、昨日10月10日(水)は世界精神衛生連盟(WFMH)が制定した"世界メンタルヘルスデー(世界精神保健デー)"。メンタルヘルス問題に関する意識を高め、偏見をなくすことを目的として1992年に定められた。そんな日に、インドの国立神経科学精神衛生研究所から「Netflix依存症」に苦しむ患者を救済するというニュースが飛び込んできた。米Indiewireなど複数のメディアが報じている。
米CNBCによると、昨年度Netflix加入者の1日平均視聴時間は50分。しかし、インド出身のある男性は、1日7時間もNetflixの作品を見続けるという生活を半年以上も続けた結果、睡眠障害や身体的疲労、眼精疲労などの症状が出てしまい、インドのバンガロールにある同施設に入所したという。
施設にある、テクノロジーの健全な使用推進を奨励している部署の精神科医、マノジュ・クマール・シャルマ医師によると、その男性は半年以上無職で、家族から職を見つけるようプレッシャーをかけられており、その重圧から逃れるためにNetflixで視聴を続けていたとのこと。
印The Printによると、「Netflix依存症」にならないための対処法として、1時間おきに深呼吸を5分間することを挙げている。WHO(世界保健機構)によると、「ビデオゲーム中毒」は精神疾患の一つとして分類されているが「Netflix依存症」は現時点では同じような疾患としては扱われていない。
シャルマ医師は、「Netflix依存症」はストレスを軽減しようとする大人に見られる傾向があるという。「8歳から14歳までの若い世代にゲームやアプリへの中毒、依存症が多く見られる一方で、継続的なストレスの多い成人は、ドラマなどの作品視聴で精神的な満足感を見出せるNetflixなどの映像配信サービスに依存することが多い」と語っている。
本年度のエミー賞でも、HBOを抜いて最多112部門にノミネートされ、23部門で受賞を果たすなど、魅力的な番組作りを続けているNetflix。作品を楽しむ側にも自己管理が求められていると言えそうだ。(海外ドラマNAVI)
Photo:Netflix