Facebookが配信番組の方針変更。今後はリアリティ番組重視へ

Facebookは自社サービスFacebook Watchで配信されているオリジナルシリーズ2作品の打ち切りを決定した。その中には当サイトで以前紹介したエリザベス・オルセン主演の『Sorry For Your Loss』も含まれている。米Deadlineが報じている。

Facebook Watchで最も人気のあるオリジナルシリーズはエミー賞にもノミネートされたジェイダ・ピンケット=スミス(『GOTHAM/ゴッサム』)と娘のウィロウ・スミスがホストを務めるトーク番組『Red Table Talk(原題)』と、マイク・ロウ(『ディア・ファミリー ~あなたを忘れない~』製作総指揮)が全米を旅してコミュニティに貢献する人々に恩返しをしていく『Returning the Favor(原題)』で、どちらもリアリティ番組だ。さらにFacebook Watchは最近人気コメディアンであるスティーブ・ハーヴィーのTVトークショーのリブート版『Steve on Watch(原題)』の制作を発表したことから、今後は脚本のない番組に力を入れていくものとみられている。

Facebook配信のエリザベス・オルセン主演『Sorry for Your Loss』など脚本のある番組は米国の大手批評サイト「ロッテン・トマト」で批評家から94%の支持率を獲得するなど非常に高い評価を受けていることは事実だが、配信サービスが乱立する中でオリジナルドラマをリリースして結果を出していくのは容易ではない。エンドユーザーの投稿によって構成され、広告収入で運営されているFacebookなどのソーシャル・メディア・プラットフォームはむしろ、スクリプト化されていないコンテンツの方が効果的なことが証明されている。

Facebook Watchは進行中の脚本のあるシリーズをまだいくつか控えており、それらは計画通り今後リリースされる予定。リアリティ番組へのシフトは徐々に行っていき、いずれ脚本のある番組制作から退くものと思われる。

『Sorry for Your Loss』は夫を亡くした妻とその家族が苦しみを乗り越え人生を取り戻そうとするヒューマンドラマ。1話30分だが凝縮された濃い内容となっており、Facebookはドラマの評価データを公開していないがシーズン2でさらに視聴者数を伸ばし、シーズン3が待たれる中での打ち切りだった。

エリザベス・オルセン主演『Sorry for Your Loss』は、Facebook Watchで英語版全2シーズンが配信中(日本語字幕未提供)。(海外ドラマNAVI)

Photo:Facebook Watch『Sorry for Your Loss』