ここ数年、ピーク時に比べると視聴率が下降気味な米AMCのサバイバル・パニックドラマ『ウォーキング・デッド』。それでも、シーズン10は2019~2020年シーズンで最も視聴されたケーブル局のドラマであることが明らかとなった。米Screen Rantが報じている。
動画配信サービスの台頭により、好きな時に番組を鑑賞できない地上局やケーブル局は押され気味になっていることを受けて、各局が続々と独自のストリーミングサービスを開始している。AMCも2017年にAMC Premiereを立ち上げており、この配信先では『ウォーキング・デッド』の新エピソードがTV放送よりも2日早く見られるというのが売りの一つだ。
『ウォーキング・デッド』はシーズン7第1話「惨き鉄槌」における過激な暴力描写が批判され、一時は1700万人超と驚異的な数字をマークした視聴者数も同エピソード以降は下降線を辿っているが、それでもケーブル局では他の番組を寄せつけない。ニールセンの調査によるとシーズン10の平均視聴者数は540万人、2019~2020年のシーズンにおける放送当日から7日間のレーティングは、人気の鍵を握る18~49歳層で1.9をマークし、同シーズンで最も視聴されたケーブル局のドラマとなった。また、地上波も含めたゴールデンタイムに放送される番組のランキングでも11位に食い込んだ。毎シーズンで特に高い数字をマークするシーズン最終話が今回は新型コロナウイルス(COVID-19)の影響で放送延期となった中での成績と考えると、かなり健闘していると言える。
それについてScreen Rantは、シーズン9で新しいショーランナーが就任したほか、タイムジャンプや主役交代でシリーズが大きく変わったことで、新しいファンを獲得できたり、かつてのファンを呼び戻ることができたためだと分析する。
シーズン9半ばで去ったリック・グライムズを主人公にした映画3部作も製作中で、本家シリーズはシーズン11へ更新。さらに、スピンオフ第1弾『フィアー・ザ・ウォーキング・デッド』もシーズン6製作が決定しており、スピンオフ第2弾『The Walking Dead: World Beyond(原題)』も待機中と、そのユニバースは拡大を続けている。(海外ドラマNAVI)
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『ウォーキング・デッド』
(C)Jackson Lee Davis/AMC