人気ドラマ『アストリッドとラファエル 文書係の事件録』のラファエル役で知られるローラ・ドヴェールが、新作ドラマ『Soeurs(原題)』で性格も境遇も異なる双子の姉妹を一人二役で演じ分けるという、役者として大きな挑戦に挑んでいる。
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ローラ・ドヴェールが挑む一人二役の重厚クライムサスペンス

クライムスリラーの伝統的なコードへと原点回帰を果たしたミニシリーズの『Soeurs(原題)』。双子という要素を使って物語にミステリーの層を重ねる手法は、サスペンスにおける王道のモチーフだ。ソウルメイトという概念に魅了された脚本家のオリヴィエ・プポンノー(『ポンパドゥール夫人 ~ルイ15世を支配した女~』)は、ラ・ロシェルTVフィクション・フェスティバルのインタビューで「分身(ダブル)という概念が大好きだ」と語っている。プラトンの「饗宴」に登場するソウルメイトの理論を引き合いに出し、「完璧な片割れ」を描きたいと考えていたミステリー好きの彼が目をつけたのが、まったく同じDNAを共有する一卵性双生児という、サスペンスの脚本家にとって非常に刺激的な要素だった。
こうして誕生したのが、ローラが一人2役で演じるエロディとエリザベスの姉妹だ。片や製薬帝国を築いた富裕層ファミリーのコンシェルジュ、片やパリの有名法律事務所で活躍する弁護士。一方は長靴をはき、もう一方はピンヒールを履いて闊歩する。正反対の生活を送る2人だが、仲は非常に良好だ。ある日、互いの悩みを打ち明け合った二人は、幼少期の遊びであった「お互いを入れ替える」ゲームを復活させる。1晩だけ、エロディがエリザベスに、エリザベスがエロディになるはずだった。しかし、エリザベスを演じていたエロディが殺害されたことで、お遊びは惨劇へと変貌を遂げる。
過去と現在が交錯するスリリングなストーリー展開

過去と現在を交互に描きながら、恐ろしい連鎖がいつ、どのように始まったのかを断片的に明かしていく本作。ダークな雰囲気、社会派リアリズム、ヒロインによるボイスオーバーのナレーション、そして数々のミスリードを誘う捜査線といったクライムスリラーの醍醐味を凝縮し、独自のテンポで展開する。物語は、真相を追うエリザベスの視点と、事件を担当する二人の警察官の視点の双方から深く紐解かれていく。
ローラにとって、一番の決め手となったのは二つの人格を体現する挑戦だったという。「脚本を読んだとき、最近では見かけなくなったクライムやスリラーの伝統的なコードを感じた。純粋なクライムフィクションへの原点回帰が非常に魅力的に映ったの」と明かしている。
自信家で自己主張の強いエリザベスと、控えめで夢みがちなエロディ。どちらに共感するかと尋ねられたローラは、自身に対する世間のイメージを払拭するように語った。「私がまるで強靭なブルドーザーか何かのように思われているのには、少し戸惑っている。そう見えてしまうのかもしれないけれど、意図的ではないの。私はエリザベスよりもエロディ、特に彼女の謎めいた部分に親近感を覚えたわ。これまでのインタビューでは“エリザベスこそあなたそのものね”なんて言われてきたけれど、まったくそんなことはないわ」
豪華キャストとリアリズムが織りなす「絆」の真実
主演のローラの脇を固めるのは、ニコラ・ゴブ(『アート・オブ・クライム 美術犯罪捜査班』)やジェレミー・コヴィロー(『エンド・オブ・パリ』)、ヴァンサン・エネヌ(『スーパー・ガイズ:男って大変なんです!』)といったフランスTV界でおなじみの実力派たち。さらに映画『落下の解剖学』で一躍脚光を浴びた名犬・メッシも出演している。
ダークなサスペンスの筋書きを通し、人間関係や悲嘆、あるいはロマンス詐欺といった現代的なテーマにも切り込んでいく本作。ショーランナーのオリヴィエ・プポノーは、「非常にフィクション的で、少し突拍子もない前提からスタートし、そこにリアルな感情や親密な瞬間、そして社会の写し鏡となる要素を注入していく手法が好きなんです」と語っている。
『Soeurs(原題)』の日本での配信・放送情報は現時点では未定。『アストリッドとラファエル 文書係の事件録』シーズン1~6はU-NEXT、Prime Videoのサブスクリプション「シネフィルWOWOW」にて配信中。(海外ドラマNAVI)





