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アガサ・クリスティー原作「トミーとタペンス」新ドラマ版レビュー

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Agatha Christie's Tommy & Tuppence(原題)

“ミステリーの女王”アガサ・クリスティーが生んだ人気シリーズの一つ「トミーとタペンス」を、現代を舞台にドラマ化した『Agatha Christie’s Tommy & Tuppence(原題)』。本国イギリスでついにリリースされた同作のレビューをお届け!

Tommy & Tuppence (原題)
アガサ・クリスティー原作「トミーとタペンス」新ドラマ版のリリース日決定!予告編も到着

“ミステリーの女王”アガサ・クリスティーによる人気シリーズの …

序盤はやや低調も、中盤から盛り返す

幼なじみの男女が20世紀を舞台に素人探偵、スパイとして活躍するこのシリーズは過去に何度か映像化されてきたが、BBCとITVの動画配信サービス、BritBoxによる今回のドラマ化は、トミーとタペンスが初めて現代のロンドンを舞台に活躍する。

犯罪小説家のトミー(『バカニアーズ』のジョシュ・ディラン)は、大学時代の恋人だったタペンス(『グッド・ドクター 名医の条件』のアントニア・トーマス)と偶然再会する。女優を目指してロサンゼルスで一旗揚げようとしたタペンスだが、うまくいかずに帰国していた。予期せぬ形で再会した二人は、殺人事件に巻き込まれたことをきっかけに素人探偵として活動し始める。

本編は、「不思議の国のアリス」をテーマにした結婚式で幕を開ける。新郎の友人であるトミーは、急遽不在となったカメラマンの代わりに式の写真を撮っていると、給仕スタッフを務めていたタペンスと再会。その後、式に参加していたゲストの一人が遺体で発見され、新郎が殺人容疑で逮捕される。衝撃的な展開に困惑したトミーとタペンスは、元私立探偵であるトミーの叔母エイダ(『ザ・クラウン』のイメルダ・スタウントン)に触発され、結婚式で実際に何が起きたのかを調べ始めるのだが…。

全6話から成る本作だが、序盤を視聴する際には少し忍耐が必要となる。幕開けは期待させるものの、事件の手がかりが乏しく、物語の展開も雑なため、観る者を飽きさせてしまうからだ。最初の事件の捜査が第2話まで跨る上、ミステリーよりもタペンスの家族や恋愛といった個人的な描写に焦点を当てすぎているため、軽快な謎解きを楽しみたい人にとってはフラストレーションがたまる展開だろう。

しかし、序盤の低調さを乗り切れば、次第に物語とキャラクターの魅力が見えてくる。そのきっかけとなるのが、作品のナレーターでありトミーとタペンスの案内役でもあるエイダが、第2話の終わりに明かす重要な情報。物語の方向性を変えるこの暴露により、その後のエピソードへの関心が高まるはずだ。

ストーリーが進みトミーとタペンスがリズムを掴むにつれて、主演コンビが演じる彼らの真の輝きとケミストリーも表面化し始める。さらに、第3話以降はより巧妙に構築された謎解きとなるのに合わせて、過度に慎重なトミーと非常に衝動的なタペンスという二人の対照的な性格も明らかになっていく。

二人が追う事件も、真珠のネックレス盗難事件が予想外の事態になったりと、シリーズ中盤からは多層的で奥深いものに進化していく。地元警察――協力者を喜んで受け入れるタイプのドレーパー巡査部長(『ザ・ストレンジャー』のキャリー・クック)と、外部から首を突っ込まれるのを良しとしないタイプのメリオット警部補(『クリミナル・レコード』のチジー・アクドゥル)――とのやり取りにも注目だ。

そして第4話以降のラスト3話が、本作を観る価値のあるものにしている。1989年のハロウィーンから現代へと続く、壮大かつめまぐるしく展開する謎に加えて、トミーとタペンスの関係がどうなるのかからも目が離せない。後者に関しては、できることなら数シーズンかけてじっくりと描いてほしかったが、ミニシリーズなのでやや早足となるのは仕方ないのかもしれない。

『Agatha Christie’s Tommy & Tuppence(原題)』は英BritBoxで配信中。(海外ドラマNAVI)

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海外ドラマNAVI編集部

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