米CBSで2003年から続く大人気ドラマ『NCIS ～ネイビー犯罪捜査班』。その人気キャラクター、トニーとジヴァのその後を描くスピンオフ『NCIS:トニー＆ジヴァ』の配信がついに開始した。オリジナルシリーズの降板から10年以上を経て、再びタッグを組んだマイケル・ウェザリーとコート・デ・パブロだが、二人の持つ特別なケミストリーはギブス役のマーク・ハーモンも認めていた。
-
『NCIS: トニー＆ジヴァ』コート・デ・パブロが語るシーズン2の可能性
大人気シリーズ『NCIS ～ネイビー犯罪捜査班』の最新スピン …
まるで時間が止まったよう……10年以上を経て再び芽生えた“本物”の絆
ファン待望の再共演を果たしたマイケルとコートだが、久々に現場で顔を合わせた際も、その間隔を全く感じなかったと明かした。
「コートと仕事をするのは、僕にとってザ・ビートルズの涙の乗車券みたいなものなんだ」と語るマイケル。「心を開いて、正直に振る舞い、自分自身をさらけ出すことができる。僕たちのドラマは本質的に信頼がテーマなんだ」と、特別な関係性をビートルズの曲に例えた。
一方、コートも「私たちは何かになろうと“演じた”ことは一度もなかったと思う」と振り返る。「すごく早い段階で壁を取り払う必要があった。そうじゃなきゃ、この仕事は成り立たなかった」と、初共演時から築き上げてきた唯一無二の信頼関係こそが、二人の演技の源であることを強調した。
パンデミックで育んだ、トニーとジヴァの新たな物語
今回のスピンオフは、長い時間をかけて制作されてきたという。二人は、ファンと同じようにトニーとジヴァが再び共演するのを心待ちにしていたことを明かしている。
「トニーとジヴァの関係性を改めて掘り下げるというアイデアが、私たちの最大のインスピレーションとなった」と語るコートは、パンデミック期間中、頻繁に電話で話し合っていたという。
「『これはどういう意味だと思う？』『あれはどう解釈する？』と、私生活の話題も交えながら、時には正直すぎるほどの物事に向き合ったの。そうすることで築く信頼関係こそが、私たちの作品の根幹なのよ」
台本にはない“化学反応”こそがトニー＆ジヴァの魅力
二人の間に流れる独特のケミストリーは、しばしば共演シーンに表れている。
「コートとのこの旅は、お互いを見つめ合う瞬間に始まり、そして終わる。もし僕が正直に話していなければ、彼女はすぐに僕を見抜くんだ」
「それがコートと仕事をするのが大好きな理由だ。次に僕の口から出る言葉が、『それに対して返答がない』とか、『何と言えばいいかわからない』ということがある。そういうのは台本にはないけれど、結局ショーに入っている。なぜならそれがトニーのジヴァに対する反応で、彼女は彼のことを理解しているし、彼も彼女のことを理解しているからだ」と、台本を超えたリアルなやりとりが、キャラクターの魅力を引き出していると語る。
「これは特別な空気だ」マーク・ハーモンが認めた唯一無二の関係
オリジナルシリーズの撮影時、マイケルとコートは、キャストやスタッフが彼らの「もめ事」に巻き込まれないよう気をつけていたと振り返る。
「もし誰かが僕かコートに『今、あなたのキャラクターはこんな気持ちだ』と言おうものなら、それは最悪だった」とマイケル。コートも「幸いにも多くの監督がいて、私たちが十分に理解していることを知っていたから、私たちは監督たちを信頼できていたのよ」と付け加えた。
このダイナミックな関係性は、ほとんどのセットでは「珍しい」ものだが、『NCIS』では標準だったと振り返る。
「マーク・ハーモンが『君たち、これは特別な空気だ』と現場で言ってくれた。このドラマは犯罪捜査ものと思われがちだけど、私たちにとってはチェーホフみたいなものだったんだ」と、ロシアの有名な劇作家チェーホフの名前を挙げて語った。
「とても珍しい関係で、私たちはそれを理解している。それが『NCIS:トニー＆ジヴァ』が特別な理由だと思うわ。二人は多くの人に愛されていて、彼らの関係について常に質問を受ける。あの独創的で魔法のような時間から派生したスピンオフなのよ」
『NCIS:トニー＆ジヴァ』はParamount+（パラプラ）にて独占配信中。（海外ドラマNAVI）
