マッツ・ミケルセンとの名タッグで知られる監督の初ドラマがNetflix配信へ

映画『アナザーラウンド』や『偽りなき者』などで人気俳優マッツ・ミケルセンとタッグを組み、高い評価を得てきたトマス・ヴィンターベア監督が初めて手がけたドラマシリーズ『Families Like Ours(原題)』。同シリーズがNetflixでアメリカ向けに配信されることが明らかになった。配信開始は現地時間6月10日を予定している。

 

近未来を舞台に難民を描く

本作は、2024年のヴェネチア国際映画祭で初公開され、その後トロントやロンドンなど各国の映画祭でも注目を集めてきた話題作。すでに英BBCをはじめとした世界各国の放送局に販売済みだ。

『Families Like Ours』は、デンマークのTV2とフランスのCanal+が制作した全7話のオリジナルシリーズ。近未来のデンマークを舞台に、水位の上昇によって国全体が避難を余儀なくされるという設定のもと、裕福な人々は豊かな国へ移住し、そうでない人々は政府の支援で不安定な土地へ送り出される。これまでとは異なる角度から“難民”を描く、強いメッセージ性を持った物語だ。

主人公は、卒業を間近に控えた学生ローラ(アマリリス・オーガスト)。突然の避難命令を前に、彼女は「最も愛する人たちの中から誰を選ぶのか」という選択に直面することとなる。

キャストには、『アダムズ・アップル』『しあわせな孤独』などでマッツと共演したニコライ・リー・コスやパプリカ・スティーンなどデンマークの名優たちが集結している。

監督・脚本を手がけたヴィンターベアは、「このような本質的にデンマーク的な物語が、Netflixを通じて世界中に届くのは素晴らしいこと」とコメント。「分断が進む世界の中でも、人間として共通する感情を通してつながれるという希望を込めた」と語っている。

撮影はデンマーク、スウェーデン、フランス、ルーマニア、チェコで行われ、脚本はヴィンターベアとボー・Hr・ハンセン(『特捜部Q カルテ番号64』)が共同執筆。制作は『アナザーラウンド』でも名を連ねたシシ・グラウム・ヨアンセンとキャスパー・ディシンが担当している。

同作の国際セールスを担当するStudiocanalの責任者は、「ヴィンターベア監督の深く人間的で普遍的な愛と希望の物語を、Netflixという理想的な場でさらに多くの視聴者に届けられることを誇りに思う」と述べている。

すでにデンマーク国内ではTV2で放送済みの『Families Like Ours』。その重厚なテーマが世界の視聴者にどのように受け止められるのか注目だ。今後の日本上陸にも期待したい。(海外ドラマNAVI)

参考元:Deadline