Netflixによるスペイン発の大人気ドラマ『ペーパー・ハウス』の韓国版リメイク『ペーパー・ハウス・コリア: 統一通貨を奪え』が間もなく配信スタートとなるが、どんな仕上がりになっているのだろうか?韓国ドラマといえば、同じくNetflixで史上最高視聴世帯数の記録を打ち立てた『イカゲーム』が記憶に新しいが、そんな秀作2シリーズを米Screen Rantが比較し、『ペーパー・ハウス・コリア』が犯してはならない、『イカゲーム』の失敗について分析している。
強盗チームが貨幣造幣局に籠城して計画の遂行に挑む『ペーパー・ハウス』と、多額の借金を抱えた人々が孤島で命を懸けてゲームに興じる『イカゲーム』は、ともに“反資本主義”のメッセージを発信。それだけでなく、爆発的なアクションとソープドラマ的なキャラクター同士の関係性、キャストが身に着ける不気味なマスクや赤のジャンプスーツなど数多くの共通点が目につく。
韓国版『ペーパー・ハウス』が犯してはならない『イカゲーム』の失敗とは?
そして、『イカゲーム』の世界的なメガヒットにより、韓国ドラマへの期待と欲求が高まっているため、『ペーパー・ハウス・コリア』は、オリジナル版と『イカゲーム』の人気を凌駕する可能性がありそうだ。しかし、そうなるためには、『イカゲーム』が犯した最大の過ちを避ける必要がある。それは、視聴者や批評家から酷評された“吹き替え版”だ。
『イカゲーム』の英語の吹き替え版は、いかにも後から取って付けたような印象を与え、説得力のない演技の数々が秀作を台無しにしてしまったと批判されているそうだ。とはいえ、ほとんど誰も予想できなかった『イカゲーム』の大ヒットを考えてみれば、質の高い吹き替え版を制作しなかった点は責められないかもしれない。
しかし、韓国版『ペーパー・ハウス』は、『イカゲーム』に匹敵する成功を収めることが予想されるため、Netflixは同じ失敗を繰り返すことは許されない。「作品は吹き替え版ではなく字幕で観賞するべき」との意見も根強いが、吹き替え版の人気が依然として高いことは事実。であれば、視聴者が納得する吹き替え版を用意するまでだ。
実際のところ、『ペーパー・ハウス』シーズン1&2の吹き替え版が不評だったため、Netflixは不自然な会話の流れや質を改善して再収録したのだという。その結果、英語の吹き替え版で視聴するファンにも受け入れられ、爆発的な人気と視聴者数を維持したままファイナルシーズンを迎えるに至っている。よって、韓国版はオリジナル版を見習い、『イカゲーム』の失敗を回避する必要があるだろう。その点が、韓国版『ペーパー・ハウス』が成功する鍵を握っていると言えそうだ。
本家『ペーパー・ハウス』はNetflixにて全シーズン配信中、『ペーパー・ハウス・コリア: 統一通貨を奪え』も、同じくNetflixにて6月24日(金)に独占配信スタート。(海外ドラマNAVI)
Photo:『ペーパー・ハウス・コリア: 統一通貨を奪え』は6月24日(金)より独占配信スタート