16世紀の王宮を舞台にしながらも、衣装や音楽に現代的なアレンジを取り入れていることで知られる『クイーン・メアリー』。これまではメアリーをはじめ侍女たちも、宮廷ファッションといっても、若々しいイメージのドレス、ダウンスタイルのヘアアレンジが多かった。しかしシーズン3＆4にあたる『クイーン・メアリー 愛と欲望の王宮－決断－』では、メアリーのほか、メアリーの宿敵とも言うべきイングランド女王のエリザベス、そしてクロード王女、元王妃カトリーヌ、そしてクイーン・リーザというキャラクターも登場し、これまで以上に使用される衣装やアクセサリーがゴージャスに！ メアリーとエリザベスの比較も交えて、新シーズンの女王・王妃・王女たちのファッションをチェックしてみよう。
「これぞクイーン」といったイメージのエリザベスは、当時の肖像画などを見るとドレスがとにかく超豪華。ゴールドが多く使われ、ヘアもキリッとしたアップスタイルが多い印象。首周りに仰々しい装飾を施したかと思えば、大きく胸の空いた服に豪華なアクセサリーをつけたりと、メアリーと比べて女王感が半端ない。エリザベスは、イングランド王位の継承権を持つライバルのメアリーの服装をチェックするためにスパイを送り込み、それを上回る豪華なドレスやアクセサリーを身につけたと言われている。劇中でのエリザベスはメアリーを意識したのか、珍しくダウンスタイルの髪型にすることも。黒髪のメアリー、赤毛のエリザベスという対照的な二人の様々なヘアスタイルに要注目だ。
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また、エリザベスの登場によって、メアリーのファッションにも変化が。黒を基調としたドレスや、レースが多用されたシックでエレガントな衣装が多くなり、過去のシーズンよりも落ち着いた大人っぽい雰囲気が増している。対抗意識を燃やす二人だが、どちらも男性社会において女王としての威厳を見せる必要があり、そういった背景での彼女たちのドレスアップには意味があったと言えるだろう。
メアリーの髪型は美しい黒髪を際立たせるダウンスタイルが多いが、重要な決断を下す"戦闘モード"の時はアップにまとめてティアラで飾っている。新シーズンも少しずつデザインの違うキュートなティアラが多数登場する。一方、エリザベスがつけるのは、ティアラといっても王冠に近いデザインが多い。派手好みのクロード、彼女の母親のカトリーヌも同様に王冠型のティアラをよくつけている。
新シーズンで使用されるアクセサリーも、それぞれのキャラクターごとに特徴的なイヤリングやネックレス、チョーカーなどが数多く目に留まる。メアリーは大きくてもエレガントだったり、ややエキゾチックなデザインだったりするのが印象的。一方のエリザベスは、もう金・金・金！と言わんばかりのまぶしいゴールドのアクセサリーが目立つ。クロードは若さを強調したラブリーなデザインが多く、一番真似しやすいかもしれない。カトリーヌがつけるアクセサリーは現代的ではないので、あくまでドラマの中で見て楽しみたい。
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『クイーン・メアリー』で使用される衣装・アクセサリーは、番組の衣装部がデザインしたものからヴィンテージもの、そして数々の有名ブランドものまで登場する。新シーズン『クイーン・メアリー 愛と欲望の王宮－決断－』でメアリーたちが身につけるブランドには、アレキサンダー・マックイーン、オスカー・デ・ラ・レンタ、グッチ、ジバンシィ、ランバン、ヴァレンティノ、フリーピープルなどがある。16世紀を舞台にしたドラマだが、こういったブランドを取り入れることによって、『ゴシップガール』のオシャレ女子たちのファッションを見るような楽しさがあり、歴史を扱ったほかのドラマや映画とは違った魅力を加えている。
当時の衣装を忠実に再現したという映画『エリザベス』とその続編『エリザベス：ゴールデン・エイジ』、実在の肖像画から着想を得たデザインの衣装や装飾品が登場するTVドラマ『THE TUDORS～背徳の王冠～』といった歴史劇は、もちろん豪華な衣装に目を見張るが、『クイーン・メアリー』に見られる現代アレンジは、メアリーとエリザベスの女王対決という重厚で、切ない実話をベースにしたドラマでも、楽しみながら見ることができる要素となっている。メアリーとエリザベス、そして王妃や王女、侍女たちに至るまで、新シーズンのファッションにも注目しながら『クイーン・メアリー 愛と欲望の王宮－決断－』をたっぷりと堪能してほしい。
『クイーン・メアリー 愛と欲望の王宮－決断－』はNHK BSプレミアムにて4月4日（水）22：30より放送スタート。
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（文／清水久美子）
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