本日8月20日に35歳の誕生日を迎えたアンドリュー・ガーフィールド。2007年の『BOY A』での主演デビューから『アメイジング・スパイダーマン』、『沈黙 -サイレンス-』、『ハクソー・リッジ』と常に注目され続けている実力派の英国俳優だが、この秋に対照的な主演作品が連続で公開となる。今日はそんなアンドリューの誕生日を記念し、各作品の見どころをご紹介していこう。
『ブレス しあわせの呼吸』でアンドリューが演じるのは、弱冠28歳でポリオに感染し全身マヒとなった実在の英国人ロビン・カヴェンディッシュ。「余命数カ月」を宣告され、一度は絶望へと突き落とされるが、無償の愛を注ぐ妻ダイアナや友人たちに支えられ、"人生という名の冒険"に繰り出す。型破りな発想と持ち前のユーモアで、運命を"改良"しつづけ遂には世界旅行を楽しむなど、その後36年間にもわたり、人生を謳歌した。
脚本を読んだアンドリューは、「僕をキャスティングしたいと言われて、絶対に受けるべきだと思った。そういう気持ちになるのは珍しいんだ」とまでコメントし、泣きはらしたことを明かす。「他によくある実話とは全く違うものに感じられた。甘ったるいとか、感傷的といったような感じは全くなく、とても正直で、具体的で、知恵に溢れていたんだ」と感銘を受けて出演を即決したことを明かす。実はロビンを演じるにあたり、本作のプロデューサーでロビンの息子でもあるジョナサン・カヴェンディッシュの歯がロビンとそっくりだったという理由で義歯まで作って撮影に臨むなど、徹底した"ガーフィールド・アプローチ"を披露している。
近年は社会的な作品への出演が相次ぐが、『アンダー・ザ・シルバーレイク』では打って変わって、失踪した隣人美女サラ(ライリー・キーオ『マッドマックス 怒りのデス・ロード』)を探すうちに街の裏側に潜む陰謀を解明することになるオタク青年サムを演じる。物語の舞台は、セレブやアーティストなど多くのクリエイティブな若者が暮らすロサンゼルスのシルバーレイク。サムは、仕事にも就かず夢もない、煌びやかなこの街に住むには似つかわしくないほど人生に失望した男だ。しかし、そんな彼の前に颯爽と現れ、きらめきを与えた謎の美女サラの突然の失踪に、彼の生活は一変。好奇心の強さだけを頼りにサラの行方を追ううちに、シルバーレイクに隠された不可解な謎やスキャンダル、そして陰謀の深い闇へと導かれていく――。
本作でキャリア初となるダークサイドを孕んだ役柄に挑戦したアンドリュー。自身のピュアな存在感を絶妙なバランスで加えることで、暴走と迷走を繰り返し、行動や目的が不可解なサムという人物を見事に体現し唯一無二のキャラクターを作り上げた。
前作『イット・フォローズ』でホラー映画の新たな可能性を打ち出し世界的評価を受けたデヴィッド・ロバート・ミッチェル監督も「アンドリューはこの役にピッタリだった。彼の人を惹きつける力が、キャラクターの暗い側面と絶妙なバランスを保っていた」と絶賛する。
『ブレス しあわせの呼吸』は9月7日(金)角川シネマ有楽町他全国ロードショー。『アンダー・ザ・シルバーレイク』は10月13日(土)新宿バルト9他全国順次ロードショー。(海外ドラマNAVI)
Photo:『ブレス しあわせの呼吸』© 2017 Breathe Films Limited, British Broadcasting Corporation and The British Film Institute. All Rights Reserved
『アンダー・ザ・シルバーレイク』© 2017 Under the LL Sea, LLC