『シャイニング』『キャッスルロック』などの原作を手掛けるホラー界の巨匠スティーヴン・キング作品が、また新たなドラマになることが明らかになった。米TV Lineが報じている。
今回米FXでリミテッドシリーズとして製作されるのは、時代を超え幾度となく映画化されてきた「キャリー」。原作はキングが1974年に執筆した最初の長編小説。テレキネシスを持つ冴えない女子学生キャリーが、クラスメイトのいじめなどによって精神的に不安定となり、その能力で残虐なリベンジを果たしていくという物語。
今回のドラマ版では、トランスジェンダーか有色人種の俳優が起用されると言われている。現時点ではキャスティングなどは決まっていない。
「キャリー」の映画化は、1976年公開の映画から始まった。1作目は、『悪魔のシスター』『アンタッチャブル』『ミッション:インポッシブル』など数々の映画を手掛けるブライアン・デ・パルマが監督を務め、『イン・ザ・ベッドルーム』のシシー・スペイセクが主人公のキャリー役でアカデミー賞主演女優賞にノミネートされた。出演者には、若き日のジョン・トラボルタ(『サタデー・ナイト・フィーバー』)、ベティ・バックリー(『プリティ・リトル・ライアーズ』)、スティーヴン・スピルバーグの元妻で女優のエイミー・アーヴィング(『エイリアス』)らがいた。その後1999年に、新たなキャストとスタッフで製作された続編となる『キャリー2』もある。
2002年には、『ラストキングダム』シリーズや『ヤング・スーパーマン』の監督で知られるデヴィッド・カーソンがメガホンを執り、アンジェラ・ベティス(『DIG/聖都の謎』)主演でTVムービーとして製作。
さらに2013年には1976年の映画をリメイクする形で、クロエ・グレース・モレッツ(『キック・アス』)主演、ジュリアン・ムーア(『アリスのままで』)共演で映画化されている。また、2013年映画版でペンを執ったロベルト・アギーレ=サカサが製作を務める青春サスペンスドラマ『リバーデイル』のシーズン2で、『キャリー』をテーマにしたミュージカルエピソードも披露されている。
スティーヴン・キング原作の映像化は、この他にも新作だけでもまだまだある。来年1月12日(日)米HBOで放送される『The Outsider(原題)』は、2018年に発表された作品で、ベン・メンデルソーン(『キャブテン・マーベル』)、シンシア・エリヴォ(『ロスト・マネー 偽りの報酬』)らが出演する。
1978年に発表された「The Stand(原題)」のドラマ化も2020年開始予定で米CBS All Accessで進められている。同作には、ジェームズ・マースデン(『X-MEN』シリーズ』)やウーピー・ゴールドバーグ(『ゴースト/ニューヨークの幻』)、アンバー・ハード(『アクアマン』)らが出演。
また、『11.22.63』と『キャッスルロック』でタッグを組んだJ・J・エイブラムス(『LOST』『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』)が新たに手掛ける『Lisey"s Story(原題)』もある。同作は米Appleオリジナル作品となり、『アリスのままで』『ハンガー・ゲーム』シリーズのジュリアン・ムーアが主演を務める。
なお、『キャッスルロック』はシーズン2が、2020年2月18日(火)23:00よりWOWOWプライムにて日本初放送となる。2020年もキング原作の映像作品から目が離せないようだ。(海外ドラマ NAVI)
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1976年版『キャリー』 (c)Everett Collection/amanaimages