新型コロナウィルス(COVID-19)の影響により、米地上波局とケーブル局、配信サービスを問わずドラマ製作の中断が相次いでいるが、大手配信サービスのNetflixは危機を感じているのだろうか? そんな疑問に対する答えを、米Deadlineが報じている。
Netflixでチーフ・コンテンツ・オフィサーを務めるテッド・サランドスが、米CNNのインタビューに次のように答えている。
「Netflixは新作ドラマシリーズの配信に向けてかなり前から製作に取り組んでいたため、新型コロナウィルスの影響でしばらく製作が中断しても、今後数ヶ月は番組構成に混乱が生じることはないが、今年の後半にはその可能性が出てくるかもしれない」
また、サランドスは世界中で数多くの作品のプロダクションが中断されて大きな混乱が起きたが、クリエイティブなプロセスを継続することが大切だともコメント。先週はNetflixのアニメシリーズ『ビッグマウス』のために約40人が脚本の読み合わせを行い、スタッフとキャストは仕事の復帰に備えて準備を整えているとも明かしていたとのこと。
アニメシリーズ『ビッグマウス』シーズン1収録現場
そして、新型コロナウィルスの影響によるNetflixの視聴率について質問されたサランドスは、「ご想像通り、すべての視聴数が増加しました」と返答。続けて、「NetflixでもCNNでも、全般的にテレビの視聴率は上昇している。配信サービスのシステムは非常に強健で、多くの人を助けることができる。明らかに人々は、もっとNetflixを観るようになりました。ニューヨークのアンドリュー・クオモ州知事が述べたように、人々ができる最善のことは家にいることで、我々は賢明に手助けしようとしています」とも述べていた。
Netflixは製作が中断された作品の製作スタッフに2週間分の給与を提供し、ほとんどの従業員を自宅勤務させ、生産量を維持できるよう努めているとのこと。また、先週Netflixは、新型コロナウィルスにより大きな打撃を受けたテレビ・映画業界で働く人々を支援するために、1億ドル(約110億円)の基金を設立したことを発表していた。
現在、Netflixの『ストレンジャー・シングス 未知の世界』や『ウィッチャー』『LUCIFER/ルシファー』などをはじめとする各局の人気ドラマシリーズ製作が中断されている。(海外ドラマNAVI)
Photo:©Netflix