NetflixやAmazon Prime Videoなど既存のサービスに加え、昨年スタートしたYouTube Premium、今年サービス開始したApple TV+やDisney+など、動画配信サービス(VOD)の競争はますます激化している。そこで他サービスと差別化するために重要となってくるのがオリジナルシリーズの製作だとかねてより言われている。
『ゲーム・オブ・スローンズ』や『ウエストワールド』『ウォッチメン』などの大ヒット&秀作ドラマシリーズを生み出した米HBOの会長兼CEOだったリチャード・プレプラーが、米Appleへ移籍するのではないかと見られている。米Deadlineが報じた。
プレプラーは、今年2月に30年にわたり貢献したHBOを退社し、それからというもの数多くの機会を模索していたとのこと。複数の候補社を検討した後に財政的な支援を得ている会社を設立したプレプラーは、Appleの独占プロダクション契約に合意し交渉中だと伝えられている。現時点では、Appleの代理人からコメントは発表されていない。
本国では11月1日(金)より、日本では11月2日(土)よりサービスが開始された「Apple TV+」で、トップを務めるジェイミー・アーリックとザック・ヴァン・アンバーグによって引き抜かれたプレプラーは、クオリティが高い番組で生産性を高める任務を負うことになる模様。これまでに、HBOのトップ・エグゼクティブとして生み出した『ゲーム・オブ・スローンズ』のような作品を製作することが、プレプラーの最終目標となるようだ。
「Apple TV+」ではジェニファー・アニストン(『フレンズ』)とリース・ウィザースプーン(『ビッグ・リトル・ライズ』)が主演・プロデューサーを務める朝のTV番組を舞台にした『ザ・モーニングショー』、『ゲーム・オブ・スローンズ』のカール・ドロゴ役で知られるジェイソン・モモアが主人公を演じるSFアクションドラマ『SEE 暗闇の世界』、19世紀の米詩人エミリー・ディキンソンの世界をコミカルに描く『ディキンスン 若き女性詩人の憂鬱』、宇宙への進出競争が終わらない世界を描くSFドラマ『フォー・オール・マンカインド』の配信がスタート。
しかし、サービス開始から24時間後の視聴者による需要は、米国市場調査の分析によると期待外れに終わり、2019年に配信スタートした新作ドラマにおいて、その弾き出されたデータのトップ20でApple TV+の4作品が最下位の1位から4位を独占してしまった。
プレプラーのAppleへの参加により劇的な変化が起こり、競合となるNetflixやAmazon Prime Video、サービスが開始したばかりのDisney+を超えられるか、今後の動向を見守っていきたい。(海外ドラマNAVI)
Photo:Apple TV+