1979年、冷戦下の西ドイツ。イスラエル外交官の家が爆破され、外交官の叔父と幼い息子が命を落とす。イスラエル情報機関(モサド)のベテラン工作員クルツは、犯行がイスラエル各地で爆破テロを繰り返しているパレスチナ人兄弟の組織によるものと考え、テロ対策のチームを立ち上げる。一方、ロンドンの小劇団の女優チャーリーと団員たちは、スポンサーからギリシャ旅行に招待されてナクソス島へ。そこでチャーリーはロンドンの劇場で見掛けた男と再会するが、この謎めいた男こそクルツの部下ベッカーだった。ベッカーに魅了されていくチャーリーは巧妙に張り巡らされた糸にからめ捕られるようにしてモサドに雇われ、パレスチナ人テロ組織壊滅のため、ある役を“演じる”ことになる。