演技ドルの先駆け的存在であるイム・シワンの兵役前の最後の出演作『王は愛する』は、愛と友情が複雑に交錯するラブロマンス時代劇。胸キュン満載、そして心打たれる『王は愛する』について、詳しくご紹介。
韓国ドラマ『王は愛する』配信情報
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韓国ドラマ『王は愛する』作品情報
| 作品名 | 『王は愛する』 |
|---|---|
| 原題 | 왕은 사랑한다 （英題：The King in Love） |
| 放送 | MBC |
| 放送期間 | 2017年7月17日～2017年9月19日 |
| 話数 | 全40話（配信サービスなどでは全20話） |
| 演出 | キム・サンヒョプ（『トンイ』『女神降臨』『偶然見つけたハル』） |
| 脚本 | ソン・ジナ（『ヒーラー〜最高の恋人〜』『シンイ-信義-』） |
| キャスト | イム・シワン、ユナ、ホン・ジョンヒョン、オ・ミンソク、 パク・ファニ ほか |
韓国ドラマ『王は愛する』あらすじ
容姿端麗、才知に溢れ、民に寄り添う心を持つ世子（王の子）であるウォン。世子は王の器を十分に兼ね備えていながら、元の皇帝の孫という血筋ゆえ、父である忠烈王から疎まれている。孤独を感じていたウォンは、権力争いを嫌い政にも興味をもたず、唯一の友人であり親友であるワン・リンと共に庶民のように暮らしていた。
ある日いつものように身分を隠して王宮の外に出かけた二人は、強盗が高麗一の大商人のウン・ヨンベクを襲撃するという計画を耳にする。ウォンは通報すべきだというリンの忠告を聞き入れず興味本位でその様子を見物することにしたが、その襲撃はただの強盗では済まず、ウン・ヨンベクの妻や護衛たちが殺されてしまう。ヨンベクの娘、サンは運良く難を逃れたが、今回刺客が狙っていたのは娘のサンだと気付いたヨンベクは、サンに身分を偽り侍女として生きるよう告げる。
一方、己の過ちを悔いるウォンとリンは、ヨンベクの妻が娘のサンに遺した言葉を届けるために屋敷へ忍び込み、サンのことを侍女と思い込んだまま遺言を伝えた。
時は過ぎ、七年が経つ。学者イ・スンヒョを訪ねたウォンとリンは、ソファと名乗るスンヒョの弟子として美しく逞しい女性、サンと再会する。三人は親交を深め、ウォンはソファに初恋をする。しかし同時にリンもソファを想いを寄せていて…。二人の友情に、異変が起こりはじめる。
韓国ドラマ『王は愛する』予告編
韓国ドラマ『王は愛する』キャスト
イム・シワン×ユナという世にも美しい組み合わせが話題となった本作。ここでは主なキャストを紹介する。
ワン・ウォン（キャスト：イム・シワン）
高麗の王である父と、元の皇帝の娘である母の間に生まれた世子。心優しく知性があり、民を思う慈愛の心を持つ。サンとの出会いによって、はじめて愛することを知る。権力争いを嫌っていたが、崩れ始めた友情と芽生えた愛により、愛するものを守るために自分を変えようとする。
イム・シワンは。アイドルグループZE:Aのボーカル。『太陽を抱く月』で俳優デビューして以来、“シワンアリ（＝シワンに夢中になること）”という言葉が生まれるほど多くの視聴者の心を掴んだ。アイドルと俳優をこなす演技ドルの先駆け的存在でもある。
数々の受賞歴のある確かな演技力で、高貴で芯がありながら心優しく、応援せずにはいられない等身大の青年を魅力的に演じた。
ウン・サン（キャスト：ユナ《少女時代》）
高麗一の大商人、ウン・ヨンべクの一人娘。盗賊による襲撃で母を亡くし、その時から父の考えにより、自身の命と一族を守るため身分を偽って侍女としての人生を歩む。男勝りな性格ながら、気高さと美しい容姿を持つ女性に成長し、七年の時を経てウォンとリンに再会する。
2002年、大手アイドル事務所であるSMエンタテインメントの公開オーディションに合格したユナ。長い練習期間を経て、「Gee」などの楽曲で知られる少女時代のメンバーとしてデビューする。東方神起、SUPER JUNIOR、SHINeeといった人気アイドルグループのメンバーたちからも美人だと評されるほどの美貌をもち、ほかメンバーも認める少女時代の顔、センターである。とびきりのルックスだが、以外に意外にもイタズラ好きな性格。そのハツラツとしたオーラは、まるでサンそのもの。
ワン・リン（キャスト：ホン・ジョンヒョン）
高麗の王族の三男。ウォンの唯一の親友であり、誠実な護衛。幼い頃からずっとウォンのそばで彼を支えてきた。ウォンの意に背くことは絶対にしない忠実なリンだったが、ウォンの想い人であるサンを愛してしまったことで、友情と愛情の狭間で葛藤することになる。
ホン・ジョンヒョンは、2007年にショーモデルとしてデビュー。２年後の2009年には東方神起のユンホが初めて俳優に挑戦したサッカードラマ『No Limit〜地面にヘディング〜』にて、同じく俳優デビューを果たす。モデルらしいスッキリとした立ち姿と切なげな瞳が印象的な彼だからこそ、視聴者の心を鷲掴みにするリンが実現したといえよう。
ソン・イン（キャスト：オ・ミンソク）
リンの一族であるワン家の次男ワン・ジョンを王に立てることで、元の血を引くウォンを排除しようとする。狡猾な策士で、非道な策で王家をじわじわと追い詰めていく。ウン・ヨンべクの財産を狙っており、７年前の襲来事件にも関わっている。
大学時代の彼女の女優になるという夢が原因で別れ、その後本当に女優デビューした彼女のテレビ越しの知らない姿で受けたショックを癒すために俳優になったというオ・ミンシク。変わった動機だが演技力は確かだ。蛇のようにまとわりつく狡猾さを持つソン・インを演じた彼が『王は愛する』に深みを与えたと言っても過言ではない。
生年月日：1980年4月22日
主な出演作：『ラブソリューション ～愛の解決策、教えます～』『ヒョンジェは美しい ～ボクが結婚する理由（わけ）～』『キルミー・ヒールミー』
公式Instagram：＠oh_min_suk
ワン・ダン（キャスト：パク・ファニ）
ワン・リンの妹。ウォンに想いを寄せている。貢女として元に送られそうになるが、ウォンの策によって救われる。優しく接してくれるが他の女性に心を向けているウォンへの気持ちに苦しんでいる。
パク・ファニは、女優を始める前は通販モデルとして活動しており、彼女を起用した倒産寸前のファッションサイトが見事に持ち直したという武勇伝を持つ。演じたダンは、十分に愛らしいのにウォンの一番特別な存在になれず、誰かを恨むことも出来ず涙を流すいたいけな妹として視聴者の心を掴んだ。
韓国ドラマ『王は愛する』感想【ネタバレあり】
親友同士である世子とその護衛、二人が一緒に惚れてしまったのは身分を偽る娘…という組み合わせがとても興味深いこの作品。実は登場人物にはモデルとなる実在のキャラクターがおり、ところどころ史実に基づいていることに驚いた。
主要の三名の友愛の行方はもちろんだが、彼らを取り巻く人物たちの愛憎にも注目したい。特に世子の母である王妃がその血筋から王に愛されず、独りで強く生きようとする様には胸を打たれた。
結局のところサンが誰を愛しているのかについては視聴者それぞれの推察になるだろう。筆者は、サンはリンに恋し共に過ごしたいと感じ、ウォンを愛し遠くからでも幸せを願うことにしたのではないかと感じた。この愛はウォンがリンとサンに向けた愛と同質のものだと思う。会いたくならないよう、リンとサンのその後を知らぬように努める姿がいじらしく、ウォンがかわいそうにも映る結末だが、愛することを知る前のウォンよりも幸せなのではないだろうか。
