『卒業』レビュー!ウィ・ハジュンとチョン・リョウォンが織り成すロマンス――二人は何から卒業する?

『よくおごってくれる綺麗なお姉さん』『ある春の日に』のアン・パンソクが監督を手掛ける『卒業』。有名塾講師として休みなく働くソ・ヘジン(チョン・リョウォン)の前に、かつての教え子であるイ・ジュノ(ウィ・ハジュン)が10年ぶりに新人塾講師として現れたことをきっかけに動き出す二人の恋模様を描いていく。

『弁論をはじめます。』で敏腕弁護士を演じたチョン・リョウォンが、今度はベテラン塾講師として、再び“仕事ができる女性”を演じる。

ヘジンを翻弄する元教え子のイ・ジュノ役は、『18アゲイン』でキム・ハヌルが演じる年上女性に想いを寄せる役を純粋に演じたウィ・ハジュン。今回も年上女性とのロマンスが繰り広げられるが、今作ではどのような年下男子を演じてくれるのか期待が高まる。

すでに第4話(全16話)まで配信されたが、本作におけるウィ・ハジュンとチョン・リョウォンの魅力、そして今後注目すべき点について紹介しよう。

(以下、物語の内容に触れるネタバレあり)

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ウィ・ハジュンが少し強引で自信家な青年を魅力的に演じる

以前から、ウィ・ハジュンは笑顔がたまらなく魅力的だと感じていたが、本作では彼の笑顔がこれでもかというほど味わえる。その笑顔が向けられる相手が、常に恩師であるソ・ヘジンなのだから、視聴者もときめきが止まらない。

ハジュンが演じるイ・ジュノは、落ちこぼれから名門の高麗大学に合格した「奇跡の生徒」として、塾内でその名を轟かせた。卒業後は有名企業に就職し、彼の人生は順風満帆そのもの。しかし突然会社を辞め、自分の人生を変えてくれた恩師ヘジンが所属する学習塾の大峙(テチ)チェイスの講師オーディションを受け、新人講師に転身するのだった。

ジュノは意外に策略家で、会社員に見切りをつけ有名講師となって一気に財を成そうと計画している。といっても、ジュノが大峙チェイスの講師になったのは「早くお金持ちになりたい」という理由だけでなく、ヘジンの存在が関係しているのは間違いないだろう。

10年ぶりに現れたかつての教え子の突拍子もない行動で戸惑うヘジンに、ジュノはぐいぐいと接近していく。少々強引だけれどあくまで紳士的に、年下らしく甘えつつもピンチの瞬間には大人の男性として頼りがいのあるところを見せる。そんな魅力的なジュノに、ヘジンだけでなく視聴者も心をグッとつかまれるはずだ。

チョン・リョウォンが年下男子に揺れ動く女性に

本作でチョン・リョウォンが演じるヘジンは、休みなく働く有名塾講師といういわゆる“バリキャリ”だが、ヘジンは一分の隙も見せない女性というわけではない。10年ぶりに現れたかつての教え子に心を揺さぶられ、戸惑っているところを素直に表情に出す女性だ。

これまでのところはっきりしているのは、ヘジンは大学生の頃から大峙チェイスでアルバイトをしており、現在14年目のベテラン講師であること。そして彼女自身がまだ駆け出しだった大学生の頃に担当したのが成績不振のジュノで、二人三脚で有名大学合格を掴んだということ。

回想シーンで、高校生のジュノが勉強している傍らヘジンが「行政法」のテキストに目を通していたのを見るに、彼女公務員試験を目指していたようだ。さらには、高校生のジュノと大学生のヘジンは、お互い好き合っていたのではないか…と感じるところもある。

講師オーディションを受けるというジュノを頑なに説得しようとしていたヘジンを見ていると、単なる教え子と塾の講師という関係ではなかったように思われる。有名企業をあっさり辞めたかつての教え子の将来を心配したのは間違いないだろうが、ヘジンの心の中に何か複雑な想いがあったのではないだろうか。

しかし屈託のない笑顔でぐいぐい近づいてくるジュノが気になってしまうのも女心というもの。帰宅後、ジュノとメッセージのやり取りをしているヘジンの表情はとてもかわいらしく、揺れる女心を巧みに演じるリョウォンはさすがだ。

「師弟で出撃」というキャッチフレーズで仕掛けたジュノとヘジンの無料講座はライバル塾が邪魔をしたことで、ピンチに立たされた。万全の準備をしてきたヘジンは激しく動揺するが、そんな彼女に対して冷静になるよう促したのはジュノだった。たくましい男性に成長したジュノに、ヘジンは今後どのように接していくのだろうか?

塾業界の仕組みや高校教師の葛藤を詳細に見せる演出

韓国の激しい受験戦争を描いたドラマは数多くあるが、本作のように塾業界の裏側を詳細に描いたドラマはあまりないように思う。この作品は、教育熱心な親がしのぎを削る様子を描くのではなく、実力がなければ淘汰される塾講師の厳しさ、生徒や親が塾を頼る風潮に反発する高校教師の葛藤など、教える側に重点を置いた作りとなっている。

興味深かったのは、ヘジンがチャニョン高校のテストの出題ミスを指摘し、同校の国語講師ピョ・サンソプ(キム・ソンイル)と対峙するシーンだ。サンソプは明らかに塾講師を見下しており、そこからは高校教師としてのプライドの高さが伺えた。ヘジンとサンソプの確執は、今後も何かしらの形で出てきそうな気がする。

ヘジンが塾講師を続けてきた理由は何か、これから物語が進んでいくにつれて明らかになっていくだろう。塾VS高校の構図がどのように描かれるのか楽しみだ。

アン・パンソク監督らしいメロドラマに期待!タイトル『卒業』が意味するのは?

最も気になるのは、ヘジンとジュノが織り成すロマンスの行方だ。少しずつ二人の距離は近づいているものの、乗り越えなければいけない壁はいくつもある。同じ塾の同僚で、かつての講師と教え子という関係であれば、周囲の風当たりも強くなるはずだ。

また、タイトルの『卒業』は何を意味するか? ヘジンとジュノが問題を抱えているのなら、その問題を卒業して、二人で明るい未来を掴んでくれればいいのだが…と願うばかりだ。

登場人物の動きや表情、何気ない風景を美しく映し出すアン・パンソク監督らしい演出手法に酔いしれながら、物語の展開を楽しみたい。

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