今年の映画を振り返る上で、決して欠かすことができないのが、圧倒的な人気を誇る香港映画『トワイライト・ウォリアーズ 決戦！九龍城砦』。本日からPrime Videoでの配信も始まり、その熱狂はさらに高まっていくだろう。現在、香港では本作のセット展示が開催されている。今回は、現地を訪れた際の様子を詳しくレポートする。
『トワイライト・ウォリアーズ』映画セットの展示が香港で！
今年1月17日に日本で公開されると、瞬く間に話題となった香港映画『トワイライト・ウォリアーズ 決戦！九龍城砦』。1980年代の香港を舞台に、密入国した主人公 陳洛軍が九龍城砦で出会った人たちの暖かさに触れながら、黒社会に立ち向かっていくアクション映画だ。
その映画セットが、「九龍城寨：映画の旅」展と題し、香港の九龍寨城公園（旧九龍城砦）で公開されている。2024年10～11月は香港国際空港で、2024年12月～2025年4月までは啓徳（カイタック）空港跡地にあるショッピングモール「AIRSIDE」で行われていた。2025年5月からは九龍寨城公園に場所を移し、2028年5月23日まで開催中だ。
映画が日本で公開されると、口コミであっという間に広がり社会現象に。カンフーアクション作品が好きな筆者も例に漏れず本作に魅了され、セットを見るために香港旅行を計画。11月某日に訪れたときの様子について、写真をたっぷり交えながら紹介する。
「九龍城寨：映画の旅」展 レポート
まずは、香港MTRで宋皇臺（ソンウォントイ）駅へ。B3出口から地上に出て、九龍寨城公園に向かって歩いていくと「九龍城寨光影之旅」の案内板が。矢印に従って進んでいくと、無事にたどり着くことができた。
この案内板が目印
九龍寨城公園に到着！
入場は無料なのだが、混雑状況によって時間が指定された整理券を受け取る必要がある。向かって右手のテントにスタッフがおり、無事整理券をもらうことができた。見学時間は15分間だ。
日本人であることがわかると、スタッフは日本語で案内してくれた
整理券を入手。果たして15分間で足りるのか…？
入場時間は到着後のおよそ30分後。周辺には、九龍城砦のミニチュア青銅模型や当時の門の跡「南門懐古」など見どころ満載。そのほか美しい庭園を散策していると、あっという間に入場時間に。
公園内にも案内がある。日本語も併記されているのがうれしい
門をくぐって入場すると、花牌（ファーパイ）がお出迎え。劇中の盂蘭盆会が連想される。その奥へ進むと、1980年代の九龍城砦の街並みを再現したセットが登場する。まるで映画の世界に入ったような作りこみの細かさに感動せざるを得ない。
華やかな花牌に圧倒！
右の手前は商店になっている。劇中で洛軍がハイエイトチョコを購入した売店だ。奥の一角は接骨院を再現している。入り口付近は漫画スタンドになっていて、懐かしい絵柄で『トワイライト・ウォリアーズ』のキャラクターが描かれている。このイラストが使われたグッズは、会場に併設されているグッズショップで購入できた（不定期オープンなので要注意）。
ハイエイトチョコがたくさん
懐かしい絵柄で描かれたメインキャラたち
隣は魚団子工場。洛軍が燕芬姐と魚蛋妹とともに魚のつみれ団子を作っていたシーンを思い出す。ここは、今回新たに加わったとのこと。つみれ団子は潮州料理の代表格なので、食べてみたい人はぜひ潮州料理の店を探してみてほしい。
おいしそうな香りがしそうなくらいリアル
ところどころに可愛らしいミニチュアが
その横には歯科診療所がある。劇中には登場しなかったが、当時は九龍城砦の中に150以上の歯科診療所があり、東南アジアからの移民で香港での資格を取得できなかった人たちが運営していたという。
リアルな診療所
その向かいは、冰室（ビンサッ）と理髪店が一体となったコーナー。龍捲風が洛軍に叉焼飯を奢ってもらった名シーンが目に浮かぶようだ。ここには劇中に登場した小物が多く展示してあった。
阿七の姿を探してしまう
四仔のマスク！
信一と十二少が身につけていた小物も
「マイクケーブルを音声出力端子につなぐ…」
そして理髪店には感激すること間違いなし！ 展示の中でもかなり没入感が高く、常に見学する人で溢れていた。
龍兄貴の理髪店
劇中写真が涙を誘う…
会場の一番奥は、九龍城砦の路地裏が再現されている。張り巡らされた電線、共用の水道などなど、劇中での印象的なシーンが思い返される。ここでは、キャストたちの衣装や靴などの支障が多く展示されている。あまりにも自然におかれているので、うっかり見過ごさないよう気を付けたい！
奥には信一の写真も
王九の派手なジャケット！
靴の大きさを実感
すぐに15分間の見学時間が終わり、もう一度入ろうかと入り口側に戻ると、スタッフがすぐに新たな整理券を渡してくれた。このときにはあまり混雑しておらず、待ち時間なく入場することができた。
結局、一時間くらい滞在し、じっくりとセットを眺めることができた。本作の美術チームの素晴らしさを改めて実感するだけでなく、九龍城砦の歴史をあらためて学ぶことができる本展。興味のある人は、ぜひ現地へ足を運んでほしい！
あの感動の麻雀牌も…！
| イベント名 | 「九龍城寨：映画の旅」展 |
|---|---|
| 場所 | 旧九龍城砦（現在の九龍寨城公園） |
| 日程 | 2025年5月25日～ |
| 会場時間 | 9：00～19：00 |
| 入場料 | 無料 |
| 主催者 | Cultural and Creative Industries Development Agency of Culture, Sports and Tourism Bureau（CCIDA） |
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