韓国ドラマ

『餌【ミッキ】』を今こそ見るべき理由とは?チャン・グンソクの真価と、悪役を極めたホ・ソンテの火花散るケミストリー【レビュー】

※本ページにはアフィリエイト広告が含まれます

韓国ドラマ『餌【ミッキ】』|韓国ドラマ『餌【ミッキ】』|韓国ドラマ『餌【ミッキ】』|韓国ドラマ『餌【ミッキ】』|韓国ドラマ『餌【ミッキ】』

チャン・グンソクの約5年ぶり、除隊後初となる主演作として話題を集めた『餌【ミッキ】』。今回はそんな本作のレビューをご紹介!

韓国ドラマ『餌【ミッキ】』|韓国ドラマ『餌【ミッキ】』|韓国ドラマ『餌【ミッキ】』
韓国ドラマ『餌【ミッキ】』プロデューサーが語るチャン・グンソクの魅力とは

9月13日(水)に東京の韓国文化院・ハンマダンホールで行われ ...

本格クライム・サスペンスを牽引する演技者チャン・グンソク

巨額の詐欺事件と謎の連続殺人を素材にした本格クライム・サスペンスは、重厚なタッチで描かれるストーリーとともに、クールな敏腕刑事に扮したチャン・グンソクが強い吸引力でドラマを牽引する。

韓国ドラマ『餌【ミッキ】』

元弁護士の冷静さと殺人を憎む執念が同居する刑事像

最初の登場シーンからチャン・グンソクは見る者の心を掴む。無精ひげをたくわえタフな姿で監査に臨む強力班の刑事ク・ドハン。後輩刑事の暴力捜査とドハンの文書改ざんを追求する監察官に対して、大量の証拠文書を提出し、静かだが有無を言わさぬ口調で相手の急所を突く。一筋縄ではいかないドハンの人物像が強く印象付けられるシーンだ。続いて、前職は上流層専門のエリート弁護士だったドハンの、高級スーツに身を包んだ颯爽とした過去の姿が映し出される。一瞬で現在の彼との違いを際立たせる見逃せない場面だ。

ク・ドハンの転身の理由は後々明かされ、殺人を何よりも憎む彼の深い心の傷が知らされる。殺人事件に固執し、執念深く犯人を追う切羽詰まったドハンの表情からは、30代半ばを迎えて少年らしさが影を潜めたチャン・グンソクの演技者としての成熟が見て取れる。本人は、無理にイメージチェンジを図って不自然に感じられないだろうか、との思いもあったそうだが、その心配は必要なかった。

俳優のかたわら“アジアのプリンス”として歌手活動も行い、アイドル的な見られ方をする一方、長年のキャリアで培った演技力の高さは折り紙付き。冷たい眼差しの奥に犯罪に対する怒りや捜査への情熱を秘め、事件解決に執念を燃やすク・ドハンに胸打たれずにはいられない。最初は詐欺事件を軽く見ていた彼が、連続殺人事件の陰に見え隠れする稀代の詐欺師ノ・サンチョンの悪質さと被害者たちの苦悩を知って、自らの認識の間違いを悟っていく過程は見ものだ。

韓国ドラマ『餌【ミッキ】』

『イカゲーム』『カジノ』他大ヒット作で世界的悪役俳優に上り詰めたホ・ソンテとの対決

また、ク・ドハンをはじめ、登場人物がいずれもリアルな存在感を持っているのがこの作品の大きな魅力でもある。中でもノ・サンチョンは様々な面を持つ人物として描かれ興味を引く。極悪非道に見える彼も昔は単なる小悪党で、自分が騙された経験をきっかけに騙す側へと変貌。やがて権力者の後ろ盾を得て、巨額詐欺事件の首謀者にのし上がるが、間もなく手配犯となって逃亡を図るも事故死が報じられる。その後、死んだはずのサンチョンの痕跡が次々に現れるのと並行し、詐欺事件の背景が描かれ緊張感が高まっていく。

キーパーソンとなるノ・サンチョンを演じたのは、悪役では定評のあるホ・ソンテ。海外経験豊富な大企業会社員から30代半ばにして俳優に転身すると、コワモテの外見を生かして多くの悪役で注目を集めてきた個性派だ。近年は『イカゲーム』で世界的にも知名度が急上昇。本作では時代ごとにサンチョンの異なった顔を見せ、非情な面だけではなく情けない部分も巧みに表現している。

韓国ドラマ『餌【ミッキ】』

精悍でシャープな姿で魅了するチャン・グンソクと、人間くささ溢れる風貌でドラマを盛り上げたホ・ソンテ。正義と悪、対極に位置する男たちを演じた彼らの入魂の演技を堪能したい。

文:小田香

韓国ドラマ『餌【ミッキ】』

韓国ドラマ『餌【ミッキ】』視聴方法

『餌【ミッキ】』は、U-NEXTで独占先行配信中。DVDは2023年11月3日(金)より発売開始。同日にレンタルも開始。

Photo:© 2023 Coupang Play All Rights Reserved

  • この記事を書いた人

海外ドラマNAVI編集部

海外ドラマNAVI編集部です。日本で放送&配信される海外ドラマはもちろん、日本未上陸の最新作からドラマスターの最新情報、製作中のドラマまで幅広い海ドラ情報をお伝えします!

-韓国ドラマ
-,