Prime Videoで配信中の韓国ドラマ『愛のあとにくるもの』。本作で、青木潤吾を演じる坂口健太郎と、チェ・ホンを演じるイ・セヨンにインタビュー! 撮影の裏話や役作りについて語ってもらいました。
『愛のあとにくるもの』坂口健太郎&イ・セヨン インタビュー
――まず本作への出演が決まった際の心境をお聞かせください。
坂口:僕は、ラブストーリーってどの作品をやってもすごく難易度が高いなっていうのは思うんです。
でも、誰しも絶対愛の経験っていうのは自分の中にある。だからこそ、どうすればもっと共感してもらえるんだろう、というところがすごく難しいと思っていて。
今回はそれが韓国の女性と日本の男性っていうストーリーだけとってもそうだし、現場でどういう風に振る舞えばいいかも含めても、今まで日本で培ってきたキャリアは通じないだろうなと思っていたんですよね。だから僕は楽しみに思う反面、不安まではいかないかもしれないけど、大丈夫かなっていうふわふわした気持ちがありました。
セヨン:台本を読んで、これは面白そうだ、ぜひ二人の美しい愛の物語を描きたいと思いました。撮影がとても楽しみで、そんなワクワクした気持ちでスタートしました。
最初に台本を読んだ時には、日本語の台詞も韓国語で書かれていて、「日(イル)」の文字だけ台本には書いてあったんです。そのときはプレッシャーを感じなかったんですが、準備を進めていくうちに少し心配になりました。今回は、健太郎さんと日本語でコミュニケーションを取らなければいけない。普段の会話だけでなく、日本語で演技をしなければいけなかったので。
――本作では5年前と現在、2つのタイムラインが描かれます。お二人とも過去と現在でガラリと雰囲気が変わりますが、演じるうえでどんなことを意識しましたか?
セヨン:まず、時間軸によってカラーを変えました。作品の美術的な観点によるものですが、過去はイエロー、現在はブルーが主に使われています。過去はより暖かく、現在は冷たい印象が出るようにしたんです。
それでキャラクターも同じように、過去はエネルギーに溢れていて、とても愛らしく表現しておけば、現在の姿と対比されるのではないかと思ったので、そのように演じました。
演技だけでなく、衣装にも気を配りました。現在のシーンではモノクロな感じの色が中心になっています。また、普通の人間であれば普段も感情の起伏があると思いますが、現在のホンの姿を見せる時には、できる限り淡々とした姿を見せるようにしました。
というのも、過去から現在に移るときは、内面はそこまで変わっていないと思うんです。ただ、心の扉を閉ざしてしまっているので、他人からは違って見えるわけですよね。運命的な愛との別れが、見た目的に変わるきっかけになっているので、その点を考えながら表現していました。
坂口:撮影自体は韓国でクランクインをして、先に現在のパートから撮り始めました。それもあって、現在の基盤が先にできたので、過去の二人の距離感はそこから逆算したみたいなところはあったかもしれないです。
人は思い出を美化するし、過去が楽しければ楽しいほど、現在が悲しくなってくるというか。過去がきらびやかなほど、現在の二人の距離感がもっと冷えて見えると思うんです。
現在の潤吾は、まだまだ紅(ホンのあだ名)のことを求めてるんですよね。たくさん失敗もしたし、彼女の気持ちを考えてあげられなかったけど、やっぱり現在も過去も潤吾はどこか彼女を求めてる。そういう意味では変わらない部分もありましたけど、現在を先に撮れたからこそ過去をとっても幸せな記憶にしようと思って撮影しましたね。
――撮影現場では、お二人はもちろん監督含めてどんな話し合いがあったのでしょうか?
セヨン:現在のシーンでは二人はすでに別れていたので、健太郎さんよりも監督と多く話し合いをしました。過去のシーンを撮影するときには、健太郎さんと一緒に「ここでもっと二人が愛し合っているように表現しましょう」といった風に話したことを覚えています。
実際の恋人だったらこうするよねとか、このほうが相手を大事にしていることが伝わるよね、というようなことをシーンごとにお話しして、細かい修正を重ねていきました。
坂口:例えば、キスをするだけでも美しく見せたいという思いがありました。第2話でキスしながら部屋に入っていくシーンがあって、紅を持ち上げて机に座らせてからまたするんです。その前からしてはいるんですけど、その机に座ってからのキスが1回目のキスに見えたらいいねっていう話をしました。
そのシーンはちょっと逆光になっていて、僕らの影もいい感じに映ってるんです。ある意味アクションシーンみたいなところがあって、動きも多いから事前に打ち合わせをしましたね。現代より、過去のシーンの方がそういう話し合いは多かったと思います。
――台本の中で、潤吾の「愛してる」というセリフの多さに坂口さんが驚き、これほどまで愛の言葉を口に出す日本人は少ないと監督に話したというエピソードを目にしました。
セヨン:ホンは「愛してる」より「大好き」と日本語で言う台詞が結構ありました。その台詞を言うとき「日本の人はあまり言わないかもしれないけどホンは日本人じゃないから言いますね」とお伝えしました。そして、潤吾は韓国語で「愛してる(サランヘ)」って言ってね、とも。確か初めてお会いした時にもそんな話をしたことを覚えています。
坂口:潤吾と紅がすれ違ったのって、きっと紅は愛情をもっと示してほしかったし、潤吾は言わなくてもわかってほしかった、というのがあったと思うんです。だから、愛情を示す言葉が多ければ多いほど、二人の破局が不思議に思えてしまって。
やっぱり彼は言葉が足りなかったし、謝ることもできなかったと思うんです。そういう考えで「愛してる」の台詞を減らしてみてはと監督に提案させてもらいました。
セヨン:愛し合っていれば、その気持ちの表現はした方がいいとは思うんですけれど、潤吾は言葉はなくても行動で見せてくれていたと私は感じました。私としては、言葉より先に行動で見せてくれる方が好きなので、実は潤吾のことが理解できたんですよね。
坂口:じゃあ、潤吾はセヨンのタイプだったんだね。
――イ・セヨンさんは日本での撮影中に文化の違いのようなことを感じたエピソードはありますか?
セヨン:韓国ではご飯を食べるときに「マシッケ トゥセヨ」って言います。
坂口:召し上がれ、みたいな意味だよね。
セヨン:そう。日本語で「おいしく食べてください」って言ったらちょっとヘンですか? お仕事が終わったら「お疲れ様でした」って言うのと同じように、食事をおいしく食べてくださいねっていう風に韓国だと言うんです。それで、日本にいるときは直訳して「おいしく食べてください」って挨拶をするようになりました。
あと、元気ですか? という挨拶と同じように「パンモゴッソ?(直訳:ご飯は食べましたか?)」という聞き方を韓国ではします。食事を大切にするという部分で、韓国と日本は似てるところが多いと思いますね。だから、違いがあるとしたらほんの少しの違いで、大きな違いはないような気がしました。
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インタビュー中は基本的に韓国語での受け答えだったものの、時折日本語を交えて話してくれたセヨンさん。「愛してる」という台詞について話した際は、手元の紙に日本語で「愛してる」の文字を書いて見せてくれました。また、紙をまるめる坂口さんの姿を見てセヨンさんも真似をするなど、5年前のホンと潤吾さながらの仲の良さが伺えました。
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