TBS系ドラマ『Eye Love You』の番宣にて、主演のチェ・ジョンヒョプの通訳を担当したことで大きな話題を呼んだみょんふぁ。通訳としてだけでなく、俳優や司会、韓国語講師など様々なフィールドで活躍する“マルチばんざい女優”として活動をしている。先日レポートをお届けした「BSJapanext 韓ドラプライム感謝祭」では、ゲストとして登壇し、軽快なトークで会場を盛り上げていた。
今回、そんなみょんふぁにインタビューを行い、チェ・ジョンヒョプと一緒に仕事をした際のエピソードやその時に見えた彼の人柄、さらにオススメの韓国ドラマや今後の活動など、たっぷりと語ってもらった。
みょんふぁインタビュー
――『Eye Love You』での共演や、番宣活動で通訳として帯同した時間を通して、みょんふぁさんが感じたチェ・ジョンヒョプさんの魅力を教えてください。
どこまでも気配りができるところですね。日本語も全然分からないまま現場にいるわけですから、本人もだいぶストレスを感じていただろうに、すごいなと思いました。韓国の俳優さんって丁寧な方が多いですよね。
――たしかに、韓国の俳優さんは総じて礼儀正しいイメージがあります。
ドラマや舞台、ミュージカルなど色々な現場で仕事をしてきましたが、やっぱりみんな紳士ですね。
あとは、韓国の俳優さんはストイックだとも思います。私自身、韓国の国立劇団で俳優修業をやっていたことがあるのですが、そのときの舞台仲間たちは隙あらば腹筋をしていました。もちろん日本の俳優さんも役作りなどはされると思いますが、筋トレをずっとやっているイメージがあるのは、韓国の俳優さんですね(笑)。
――ちなみに、チェ・ジョンヒョプさんの筋トレシーンは見たことは…?
それはなかったのですが、逆に「日本に来てちょっとぽちゃっとした」とは言っていました(笑)。ずっと現場のお弁当を食べて、撮影して、で大忙しだったでしょ。運動する時間もないから「太った、太った」ってずっと気にしていて。でも、私から見れば全然分からなかったですけどね。
――イベント(BS Japanext 韓ドラプライム感謝祭)では、チェ・ジョンヒョプさんには「“おもしろ毒舌”なところがある」とおっしゃっていました。具体的なエピソードがあれば教えてください。
『ラヴィット!』に出演したときに、司会の川島(明)さんに「『ラヴィット!』って番組は知っていましたか?」と聞かれて、「いやあ…仕事で来ているからあんまり知らなくて」みたいな感じで(あえてバッサリ切るような答え方で)返したりとか、芸人さんのネタをみて、「おもしろ…そうな感じがします」って言ったりとか。そういったことがちょこちょこあって、ネタ系という感じではなく、めっちゃセンス系お笑いの方なんだと思います!
――韓国ドラマ好きには、韓国のことをより深く知りたいという動機から韓国語の勉強をしている人が多い印象です。みょんふぁさんは韓国語の講師のお仕事もされているということで、おすすめのやり方があれば教えてください。
「あてずっぽうで喋ってみて」というのはよく言っています。日本語と音が似ているうえに語順も似ているから、とにかく喋ってみたらなんとなく伝わったということも多いんです。
それと、「コントだと思って覚えろ!」とも言っています(笑)。英語も同じで、“人格が変わる”とまで言うと大げさですが、やっぱり言葉が変わると表現の感じが変わってくるんですよね。私たち日本人が「ああ」っていうところで、「おお(오)」って言うように意識してみるとか、そういったことも効果的だと思います。
あとは歌とか漫画とか、覚えたいと思えるところから勉強してもらうようにしています。ただテキストの順番通りに勉強するのではなくて、歌詞を覚えて、その後に文法の勉強がついていくみたいな感じですね。
――みょんふぁさんは在日韓国籍三世ということで、イベントでも自らの想いについてお話をされていました。最近はK-POPをはじめとした韓流ブームが来ていますが、昔と今で、日本国内における韓国と日本の距離間や、そこに流れる雰囲気など変わったと実感されることはありますか?
もう、本当に変わりましたよね。
私、学童に行って、子どもたち向けに演技レッスンをすることもあるのですが、まあ、言うことを聞かないんですよね(笑)。始めようとしても「いやだ~」ってなることも多いのですが、「じゃあ、韓国語でやる?」って聞いた瞬間、みんな集まってくるんです。演技レッスンなのに、いつも最初の30分は韓国語教室になっちゃって、ここは韓国の幼稚園?って錯覚するくらい(笑)。みんなで「アンニョンハセヨ!」とかってやっていると、おじいちゃんおばあちゃんたちに、こんな時代を見せてあげたかったなと思うんです。
だから、今回の『ラヴィット!』で“ヨギソダイブ”が話題になって、逆輸入じゃないですが、韓国でもそれがすごくバズって、そこに「在日の女優ホン・ミョンファ」って出ていたことが、とても嬉しかったんです。在日とはいえ同じ土地にいるから、良いも悪いも含め日本との距離は近いのですが、むしろ韓国と在日の方が距離が遠いと感じていて。向こうはこちらのことを知らないから仕方がないんですけどね。 だから今回みたいに、楽しいことから韓国本土との距離が近づいていくと良いなと思います。
――みょんふぁさんは韓国ドラマを見るのも大好きと伺いました。特にハマった作品は何でしょうか?
『ミセン-未生-』かな。私、キム・デミョンさんが大好きなんです。だから『賢い医師生活』とかも好きでしたね。一番好きなのは『秘密の森』で、主演はチョ・スンウンさん。これは8周くらいしました(笑)。どちらかというと、恋愛系じゃないものをよく見ています。
――海外ドラマNAVIの読者には、欧米作品しか見ないという方も多いです。そういった韓国ドラマ初心者に向けて、みょんふぁさんが思う絶対に外さないおすすめの作品を教えてください。
私はアメリカのドラマもよく見ていて、中でも『ER緊急救命室』が大好きなんです!『ER』の攻略本(公式ガイドブック)も持っているし、「いつか吹替えで『ER』に出たい!」と思っていたくらい。あの長回しや撮影の仕方ってやっぱりすごい。ドリー(カメラを水平に動かす台車のこと)でずっと追いかけていく、舞台みたいな撮り方をするんですよね。
韓国の作品でも、長回しって結構多いんです。そういう共通点から考えると、『よくおごってくれる綺麗なお姉さん』とか、アン・パンソク監督の作品はやっぱり面白いなと思います。でも、韓流はじめてという人には、やっぱり『愛の不時着』が良いんじゃないかな。
それから、私は『ミセン-未生-』のイム・シワンさんも大好きです。最近、彼が出ていた映画『ボストン194』でコメントを書かせてもらったりもしたのですが、その作品も素晴らしくて。映画から入るのも良いかなと思いますね。
――みょんふぁさんと同じ在日韓国人一家を追ったドラマ『Pachinko パチンコ』も、最近シーズン2が配信となって話題ですね。
気になってはいるのですが、まだ見られていないんですよね。実はオーディションを受けて落ちちゃったんです…だからもう見ない!なんて、しばらく思っちゃって(笑)。オーディションがあったのはコロナ禍の後半で、ビデオで、全部英語でした。
――英語の通訳もされているから、みょんふぁさんなら言語については申し分なさそうです。
一応、英語の通訳もやってはいますが…。基本は司会が多かったので、司会の立場からトリリンガル通訳みたいなこともしたことがありましたが…。英語通訳に関してはよくやったなというか。私って無謀なところがあるんですよね(笑)。やっぱり、日韓の通訳が得意です。
――すでに韓国ドラマは日本で大人気のコンテンツではありますが、この先どんな可能性が広がっていると思いますか?
日韓共同製作が増えていくと思います。撮り方も違いますし、お互いに研修をしあっているという話も聞いたことがあります。2時間ちょっとで行き来できますから、どんどん一体化していくといいなと思います。
とはいえ、日本人と韓国人、見た目は似ているけれど国民性は真逆ですけどね(笑)。でも、違うということを理解していれば、お互いに優しくなれますから。
――通訳や俳優業をはじめ、すでにマルチに活躍されているみょんふぁさんですが、今後も幅広くかつ精力的に活動する姿を見られるのでしょうか?
そうですね。もちろん女優業も続けていますが、今後は演者もやりながらプロデュースやキャスティングもやっていきたいなと思っています。通訳の仕事も含め、本当にマルチに色々やっていきます!
それから、ずっと「韓国語講座をやってほしい!」というリクエストをいただいていて。なかなか腰が重くて始められていなかったのですが、そろそろやってみようかなって思っています。YouTubeのショートとかで「今日の1フレーズ」みたいなのが良いかな…とかあれこれ考えています。もちろん、この格好(スーツ姿)でやりますよ!パツパツなので、太らないようにしないとですね(笑)。
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BSJapanextでは、注目の韓国ドラマ・アジアドラマを毎日無料で放送中。
「BSJapanext 韓ドラプライム感謝祭」にて第1話が上映されたチェ・ジョンヒョプ主演の『時速493キロの恋』は、9月17日(火)より無料レギュラー放送がスタート。
さらに、みょんふぁが好きな作品として挙げていた『ミセン-未生-』も放送中だ。
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