マーベル好きは必見!?青春あり・バイオレンスありの超能力アクション『ムービング』が面白すぎる【レビュー】

現在ディズニープラスで独占配信中の韓国ドラマ『ムービング』。650億ウォンもの製作費をかけているだけあって、映像美は申し分なし。ウェブトゥーンが原作ということもあり、マーベル作品のようなアメコミ原作ドラマが好きな人におすすめなストーリーとなっている。本記事では、そんな本作の魅力をたっぷり紹介しよう。

(※『ムービング』本編のネタバレを含みます)

第1~7話は甘酸っぱい学園・青春物語!

本作は、第1~7話でチョンウォン高校の生徒たちの話が描かれ、第8話以降は彼らの親たちの過去が明かされる構成になっている。

第1章ともいえる第1~7話は、素直でやさしい少年ボンソク(イ・ジョンハ)とワケあり転校生ヒス(コ・ユンジョン)の二人を中心に描かれる学園・青春ドラマといった風。

高校3年生の3学期初め、という変わった時期にヒスがチョンウォン高校に転校してくる。ボンソクとヒスは通学中のバスで出会い、運賃が足りなかったヒスにお金を貸すことをきっかけに交流が生まれる。

『ムービング』ボンソク(イ・ジョンハ)

誰にでも親切で優しいボンソクだが、友達はおらずいつも一人。トンカツ屋を一人で切り盛りする母ミヒョン(ハン・ヒョジュ)と、二人で仲睦まじく暮らしている。

一方、ヒスも転校してきたばかりで友達がいない。また、父ジュウォン(リュ・スンリョン)が一人でチキン屋を始めたばかりということもあり、何やら経済的に苦労している様子。「友達がいない」「親が自営業を営んでいる」と共通点が多い二人はすぐに仲良くなる。

『ムービング』ヒス(コ・ユンジョン)

だが、二人には誰にも言えない秘密があった。ボンソクは「感情や体重によって身体が浮遊してしまう能力」、ヒスは「怪我をしても自然治癒してしまう能力」を持っていたのだ! ボンソクの能力がバレたことをきっかけに、ヒスも自身の秘密を打ち明け、二人の距離はさらに縮まることに。

ヒスと距離が近づいたり、触れられたりするだけで身体が浮いてしまうボンソクが可愛すぎて、思わずキュン。感情が隠せない素直なボンソクにヒスが惹かれていく姿も、見ていて癒される。

そのほか二人のクラスメートにも、気になるキャラクターが多い。クールに見える学級委員長のイ・ガンフン(キム・ドフン)は、実はとてつもない怪力の持ち主。裏で不良のバン・ギス(シン・ジェフィ)をしめるシーンはかなりの迫力! 彼もヒスのことが気になっているようで、恋の行方が気になってしまう。

『ムービング』イ・ガンフン(キム・ドフン)

そのほか第7話でボンソク&ヒスコンビと一緒に給食を食べる仲になった、スマホで動画配信をするのが趣味なハンビョル(パク・ハンソル)、ヒスと同じ高校から転校してきたシン・ヘウォン(シム・ダルギ)も、今後の動向が気になるところ。

青春を謳歌する高校生の裏では大人たちが殺し合い!

そんな青春群像劇の裏で、フランク(リュ・スンボム)という韓国系アメリカ人が配達員を装いながらソウル市内で人々を襲い始める。襲う相手はリストに則っており、そこには超能力をもつ人間が記載されているのだった。

『ムービング』フランク(リュ・スンボム)

実は本作で登場する超能力は遺伝性のもので、ボンソクやヒス、ガンフンの親たちも超能力者なのだ。親たちは子どもにも超能力があることをフランクに知られないよう慎重になるが、やがて彼も気付き始めてしまう…。

フランクVS超能力者の戦闘シーンはかなりバイオレンス成分が強い! マーベルドラマ作品でいうなら、『ロキ』『ホークアイ』といったディズニープラスオリジナルではなく、Netflix製作の『デアデビル』『ジェシカ・ジョーンズ』をイメージしてもらうといいだろう。

高校生たちの甘酸っぱいやり取りと、大人たちのバイオレンスアクションが交互に描かれていくので、メリハリがあって飽きにくい。殴る蹴るはもちろん、ハサミをぶっ刺したり、銃を撃ちまくったり……。かなり残忍な描写もあるので、過激な描写に慣れていない人は注意してほしい。

第8話以降は親世代にフォーカス!ボンソク&ヒスの両親の出会いは…

第8~9話は、ボンソクの母ミヒョンと父ドゥシク(チョ・インソン)、そして第10~11話ではヒスの両親、父ジュウォンとジヒ(クァク・ソニョン)の過去が描かれる。1話あたり50分前後なので、2話続けて視聴するとおよそ100分。それぞれ2話ずつで話がきれいにまとまっており、映画を見るような感覚で視聴できる。

『ムービング』

クールなミヒョンと、エリートのドゥシクのやりとりは言葉遊びが多く、ボンソク&ヒスカップルと比べると「大人の恋愛」といった感じ。一方、元ヤクザでいかつい見た目でありながら「浪漫」を信念に生きるジュウォンと正義感あふれるジヒの、懐かしさを感じる王道カップルぶりも趣がある。

続く第12~13話では、ミヒョンとドゥシク、ジュウォンのその後が描かれる。なぜ、ボンソクのあの「夢」はいったいいつの出来事なのか…など、少しずつ謎が明らかとなっていく。

そして、昨日更新された第14~15話。第14話では、ガンフンの幼少期が描かれ、彼と同じく怪力をもつ父ジェマンにフォーカス。第15話ではタイムラインがようやく現代に戻り、チョンウォン高校が超能力を持つ子どもたちを集めていることに気づいたミヒョンとジュウォンがそれぞれ動き始める…!

『ムービング』ジュウォン(リュ・スンリョン)

残り5話ですべての謎は明らかになるのか…?

全20話となる韓国ドラマ『ムービング』は、現在第15話までDisney+(ディズニープラス)で独占配信中。毎週水曜日に2話ずつ最新エピソードが更新され、最終更新となる9月20日(水)は第18~20話の3話分が配信される予定。

徐々に謎が明かされていくものの、まだまだ不明なことも多い。残り5話で完結するのか? と若干不安になりつつも、どのような結末を迎えるのか期待して毎週水曜日を待ちたい。

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