ソン・ジュンギの転生復讐モノが面白い!『財閥家の末息子~Reborn Rich~』の見どころ解説【レビュー】
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韓国が誇る世界的韓流スターである、ソン・ジュンギを主演に迎えた『財閥家の末息子~Reborn Rich~』が、Leminoにで独占配信中。そんな本作の魅力をご紹介したい。

韓国ドラマ『財閥家の末息子~Reborn Rich~』あらすじ

財閥スニャングループのチーム長である、ユン・ヒョヌが、会社の駒として使い捨てられ、亡くなる。しかし、亡くなったはずのヒョヌは、スニャングループの会長の孫息子チン・ドジュンに転生! そこからヒョヌは、ドジュンとして生きながら、ヒョヌであった自分を殺めた者が何者かを調べ、自分を使い捨てたスニャングループへ復讐することにする。

韓国ドラマ『財閥家の末息子~Reborn Rich~』

本作の主演、ソン・ジュンギの魅力に迫る!

主人公のユン・ヒョヌと、成長したチン・ドジュンを演じるのは、大人気スターのソン・ジュンギ。その端正なルックスで、学生時代から人気だったソン・ジュンギは、成均館大学校経営学科に在学中の2008年に映画『霜花店 運命、その愛』で映画デビュー。

その後、映画やドラマでキャリアを積み、2009年には、子役として、現在は大スターとして活躍中のキム・スヒョンや、ナム・ジヒョンとともに、『クリスマスに雪は降るの?』に出演。ナム・ジヒョンの兄役で短い時間の出演ながら、爽やかでイケメンな優しい兄としてインパクトを残す。

さらに、2010年には、『トキメキ☆成均館スキャンダル』のク・ヨンハ役で、成均館きってのプレイボーイとして、煌びやかで憎めないキャラクターを演じ、大人気となり一躍スターダムに上り詰める。

続く、2011年の『根の深い木〜世宗大王の誓い〜』では、朝鮮王朝第4代の国王イ・ドの青年期を演じ、ルックスに加え、スター性と大衆性ももつ俳優と評価。軍から除隊後の2016年には、『太陽の末裔〜Love Under The Sun〜』で、軍人ユ・シジン役を演じ、ドラマは視聴率38.8%と空前の大ヒットとなった。

さらに、2019年には、『アスダル年代記』で、主役のウンソムと双子のサヤを一人二役で好演。全く違うキャラクターである、熱さを持つ動のウンソムの希望と、冷たさを持つ静のサヤの狂気さを演じ分け、卓越した演技力で魅せた。中でも、サヤの女装ぶりは、絶世の美女として、凄まじい美しさと妖しさを併せ持った魅力を放っている。

そして、前作である2021年『ヴィンチェンツォ』は、記憶に新しい世界的大ヒット作品だ。本作で、韓国系イタリアマフィアである、ヴィンチェンツォ・カサノ役として、ダークヒーローを演じ、圧巻の演技力と華やかさと色気と、震えるほどのダークさを見せたカリスママフィアを魅力的に演じ、大人気となり、日本でも配信後は、ツイッターのトレンド入りの常連となる。本作のヒットにより、『トキメキ☆成均館スキャンダル』、『太陽の末裔〜Love Under The Sun〜』に続き、ソン・ジュンギの3度目の全盛期と言われることに。

ソン・ジュンギは本作で演じるのは“土のスプーン”階級の青年

前作である『ヴィンチェンツォ』で見せた冷酷非情さと、優しさとスイートさを併せ持ったキャラクター、ヴィンチェンツォ・カサノとは違い、『財閥家の末息子』のユン・ヒョヌは、韓国のスプーン階級論(生まれた家の財力によって、金、銀、銅、土のスプーンを加えて生まれたという階級制度をいうもの)でいう、土のスプーンの生まれだ。貧困に喘ぎ、低学歴で苦しむヒョヌを、金のスプーンの財閥家の人たちは踏みにじる。

韓国ドラマ『財閥家の末息子~Reborn Rich~』

物語は、ヒョヌが財閥スニャングループの未来資産管理チーム長として、パーティーで部下にきめ細かな指示を行うところから始まる。感情を押し殺し、彼らに仕えるヒョヌが、編み出した方法を、部下に伝えるのだが、このことがヒョヌにとって、自分の首を絞めることに繋がるのだ。

財閥家の人たちの名前を呼ぶこともできず、数字で彼らを呼ぶほどの階級差。虐げられたヒョヌが、その財閥家の末息子に記憶を持ったまま転生する。そして、ヒョヌは、チン・ドジュン(キム・ガンフン)として、スニャングループ総帥のチン・ヤンチョル(イ・ソンミン)の懐に入り込んでいく。

このドジュンと、ヤンチョルのやり取りがドラマ全体の大きな見どころとなっている。序盤では、ヤンチョルは、“長子相続”の考え方がしみついており、末っ子ドジュンには興味を持っていないのだ。ヤンチョルからすると、ドジュンは孫にあたるのだが、長男の孫ではないため、鼻にもかけない態度だ。

しかし、転生前の記憶を持つヒョヌが中身のドジュンなのだから、「これから起こること」が解かっている。そのため、未来を予知するかのように、先回りをして、次々に成功をおさめていく。このシークエンスが観ていてなんとも小気味よい。

ほかキャストたちの演技にも注目!

韓国ドラマ『財閥家の末息子~Reborn Rich~』

ヤンチョル役の名優イ・ソンミンの演技が秀抜で、ドジュンに対し、興味を持ち、凄み、脅し、訝り、応援し……と祖父と孫の関係性が、ビジネスを通し変化していくさまを声色や、表情演技で魅せるその全てが素晴らしい。

本作が大ヒットした要因には、間違いなくイ・ソンミンの演技力のなせる業が大いに貢献している。さらに、脇を固める俳優人たちも、名バイプレイヤーズだ。華麗なるスニャングループの長男に、ユン・ジェムン(『恋慕』『根の深い木』)、次男にチョ・ハンチョル(『ヴィンチェンツォ』『海街チャチャチャ』)、長女はキム・シンロク(『地獄が呼んでいる』『怪物』)。

そして、妻たちも、『二十五、二十一』で主人公の母親役を演じたソ・ジェヒや、『愛の不時着』『SKYキャッスル~上流階級の妻たち~』のキム・ジョンナン、さらに天才子役のキム・ガンフン、さらに、ドジュンが、のし上がっていくために、右腕となっていく人物である、オ・セヒョンに『MINE』のパク・ヒョックォンなど、どの人物も濃いオーラを纏い、濃密な演技合戦を繰り広げてくれる。

それぞれの人物たちとの関係性の変化や、ヒョヌはドジュンに生まれ変わったのか、タイムスリップしたのか、はたまたパラレルワールドなのかを考察したり、ドジュンとともに、韓国や、世界の過去を共に懐かしんだり、危ぶんだりと、物語の展開と行く末を見守る楽しみ方ができる。

さらに、土のスプーンとして、生きることに精一杯だったヒョヌには、味わうことのなかった恋愛を新しい人生では体験できるのか? など、毎話あっという間に見終わってしまい、続きが気になること請け合いだ。

韓国ドラマ『財閥家の末息子~Reborn Rich~』

本国では、放送時に、異例の毎週3話ずつの放送で話題となり、ストーリーの骨太さと、ソン・ジュンギが冷徹なビジネスマンと、天真爛漫な大学生姿を魅せ、惹きつける演技を魅せた。ソン・ジュンギの新たな顔と、イ・ソンミンとの迫力ある演技の饗宴をたっぷりと味わい、ラストの着地の行方を考察する楽しみに浸っていただきたい作品だ。

(文/にこ)

韓国ドラマ『財閥家の末息子~Reborn Rich~』配信情報

韓国ドラマ『財閥家の末息子~Reborn Rich~』は、Leminoで独占配信中。

※本作品の配信情報は掲載日時点での情報です
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