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SPECIAL 特集

目指せ、追い越せ、ハリウッド★スター LAに行った日本人俳優たちの現在(いま)!

己の注ぐ努力全てが“奇跡”を生んだ-俳優 尾崎英二郎

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今、全米、そして日本で最も注目されているドラマの1つ『HEROES/ヒーローズ』のシーズン2にヒロの父、カイト・ナカムラ(ジョージ・タケイ)の青年時代の役で出演した俳優・尾崎英二郎。

堂々たる英語を駆使し、大役を演じる勇姿からは意外に思えるが、実はアメリカに渡ってまだ1年足らず。『HEROES/ヒーローズ』への出演が決まったときは、日本に暮らしてさえいた。しかし、そこに至るまでの道のりは長く、そして前進するためならば、自分の全てを注ぎ努力した。その結果、日本にいながらの全米超人気ドラマ出演という“奇跡”が生まれた。

奇跡のオーディションストーリー『HEROES』

「僕は、“奇跡”という言葉をよく使うんですけれど、実は『HEROES』も、すごい展開で決まったんです」

今も、その興奮は覚えている。その目がそう語っている。
尾崎とのインタビューは、まさに一人芝居を見ているかのよう。こちらもぐいと引き込まれる。

「昨年の6月、エージェントに売り込みにロサンゼルスに来たんです。5月に『硫黄島からの手紙』のDVDが発売されるのを待って。この映像資料を使って、売り込まなきゃと思ってましたから」。

日本で14年間の俳優キャリアを持つ尾崎は、日本で活動を続けながら、ブラジル、ニュージーランド、香港などで映画や舞台、海外での仕事に積極的に挑んできた。『ラストサムライ』や『硫黄島からの手紙』はその出演作の一つ。特に『硫黄島』では、 日本でオーディションを受け、キャスト入りした7人の俳優のうちの1人である。ちなみに他の日本キャストは、 二宮和也、中村獅童、加瀬亮、伊原剛志ら。その伊原演じる西中佐から、隊を引き継ぐ大久保中尉が尾崎の役。 “著名な”彼らにも負けない大役は、自分の演技力だけで得た。 “無名=無力”の日本から、結果(役歴)が俳優としての地位に確実に反映するアメリカへ。 念願のハリウッド進出は、これを“挨拶状”にすると決めていたのだ。

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「自分のヘッドショット、映像資料をDVDに焼いて、108社、のべ129人のエージェント宛に全部封筒で発送しました。その時点では、僕にはアーティストビザもない、日本に住んでいる。エージェントが興味を持ってくれるかなんてわからないわけです。かなりの投資ですから、これで1社も電話がかかってこなかったらどうしようと」

翌日には3社から電話があり、結果的に20社以上のハリウッド・エージェントからアプローチがあった。

「最初に電話をくれた3社のうち、1社から『今日の4時に面接しましょう』とアポを取れたんですね。そしたら、10分後にまたそこから電話がかかってきたんです。『今日の4時の面接を無しにして。その代わりオーディション行ってほしい』と」。
「おもしろいでしょう」と間を置く。

尾崎は『HEROES』に出たわけだから、結果に不安はないものの、次の展開が早く知りたい。
尾崎劇場は続く。

「『(NBC)ユニバーサルで今、『HEROES』っていうドラマのオーディションをやっているの。日本人の“サムライ”役のキャスティングがあるから行ってくれる?』と。ちょっと無謀なんですけどね。ビザがない人は普通、オーディション受けられないんですよ。だけどエージェントがうまく言ってくれたんでしょうね。そういう意味でも『硫黄島』の力というのは、すごく大きかったんです」。

オーディション当日、尾崎は全力で“侍”を演じてみせた。わずか数分の演技で若いキャスティング担当は大興奮。

「日本で(サムライ役の)作品に出ているのね。わかるわ、あなた違うもん、他の人と」。

最大のほめ言葉。エージェントにもすぐ、キャスティング担当は連絡を入れていた。
しかし…。

「『永住権かシチズンシップ(市民権)を持ってる人じゃないと雇えない』と言われて。エージェントの話によると、即電話をくれて『He was brilliant.』って言ってくださったんです。だけど雇えないと。キャスティングの方が、『もし彼が本格的にビザを取って戻ってくるんなら、覚えておきますから』って言ってくれて、そこで話が終わりました」


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