「え？ええぇ？？」と叫ばすにはいられない作品。なぜなら1話の中で二度も三度もどんでん返しが起こるから。しかも一瞬のうちに。題するなら“中毒系サイコサスペンス”。毎回ありえない展開で視聴者を裏切ってくれるので、その予測不可能ぶりに思わずはまってしまうのだ。

以前は芸術学を教える大学教授だったキャロル。知性とカリスマ性に溢れた彼の見事なトークは多くの生徒を魅了した。だが、その芸術にかける思いはいつしか間違った方向へ。自身の作品の集大成＝女性の連続殺人計画と思いこみ、実行していくのだ。その計画を食い止めたのが捜査官ライアン。彼は唯一、キャロルを怪しいとにらんでいた人間で、誰からの理解も得られないまま一人キャロルを監視し、最後の殺人を犯す寸前で彼を逮捕したのだ。

しかし、物語はさらに続く。監獄で死刑を待ちつつも、自身の「フォロワー」（信奉者）を増やしていくキャロル。彼に洗脳された普通の一般市民の顔をしたフォロワーたちが彼の代わりに殺人計画を実行していく。もはや誰が敵で誰が味方か分からない。アメリカ国民全員が殺人鬼になり得るこの状況でライアンはキャロルの計画を食い止めることができるのか？