
全米で100人を超える死者を出したハリケーン「サンディ」。ニューヨークでは、約2週間たった今も、懸命の復旧作業が続けられている。そんな中、同市出身の世界的なポップスター、シンディ・ローパーが市内のチャリティーイベントに出演し、自身の叔父がハリケーンの犠牲となったことを明かした。
米NYポストによると、これはシンディがレノックス・ヒルズ病院主催のチャリティー舞踏会で明らかにしたもの。クイーンズ育ちのシンディには、同地区ロッカウェイに住む90歳の叔父がいたが、ハリケーンの5日後、遺体となって自宅から発見されたという。ロッカウェイはニューヨークでも最も被害の大きかった地域だが、高齢の叔父は住み慣れた住まいから退避することを好まなかったそうだ。
訃報をシカゴで知ったシンディは思わず、「無理にでも叔父さんを避難させればよかったのに!」と身内をなじってしまったという。しかし、これほどの被害をだれも予想できなかったに違いない。シンディはイベントで代表曲『タイム・アフター・タイム』を歌い上げ、亡くなった叔父に捧げた。
この舞踏会は、病院の基金集めを目的に毎年ウォルドルフ・アストリア・ホテルで開催される恒例の催しだが、今年は急きょ、ハリケーン被災者のためのチャリティーイベントへと趣旨を変更。通常タキシード姿で賑わう華やかな会場も、被災者への配慮から一転自粛ムードとなった。
活発な社会活動で知られるシンディが、東日本大震災直後に日本ツアーを敢行したことは記憶に新しい。日本を元気づけたシンディの歌声は、きっとニューヨーカーの心を癒してくれることだろう。(海外ドラマNAVI)
Photo:シンディ・ローパー
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