セス・マクファーレン、アカデミー賞授賞式の司会は「もう2度とやらない」と断言

第85回アカデミー賞授賞式で司会を務めたセス・マクファーレン。現在、彼が連発したブラックジョークに対する賛否両論の嵐が吹き荒れているが、アカデミーの狙いどおり、若年層の視聴者を呼び戻したことは確かだ。これに気を良くして、来年の司会を引き受けるかとツイッターで尋ねられたセス。しかし、「2度とやらない」と即答。どうやらアカデミー賞ホスト役のプレッシャーは、想像以上だったようだ。

「すごくいい経験だったけど、(来年は)絶対やらないよ」とつぶやいたセス。さらに数時間後、「オスカー司会はいわば、"コバヤシマル・テスト"みたいなものさ」と言葉を付け足した。"コバヤシマル・テスト"とは、映画『スター・トレック』シリーズに登場する士官候補生向けの課題で、どのように対処しても、どのみち全滅するシナリオになっている。同じように、オスカーの司会役は最高の仕事をしても酷評される運命なのだと言いたそうだ。

確かにあらゆる視聴者層を満足させるのはほぼ不可能なこと。セスが放った人種や性に対する辛口ジョークは一部にはウケけたが、広くは支持されたとは決して言えず、一般視聴者、批評家はもとより、人権団体からはクレームが殺到しているという。しかしこうした批判とは裏腹に、今年の視聴者数は3年ぶりに4,000万人の大台を超え、視聴率も19パーセントアップ。18~34歳の若年層に限れば20パーセント増を達成しており、若者にアピールするというアカデミーの期待には十分応えたことになる。かつて、ジェームズ・フランコが同じように酷評された上、視聴率を前年比9パーセント低下させたことを考えると、結果を出したセスは称賛に値するのかもしれない。

セス、本当にお疲れ様でした!(海外ドラマNAVI)

Photo:セス・マクファーレン
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