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日米『コールドケース』はここがスゴイ! トーク付試写会取材レポート

2000年代に米CBSで7シーズンにわたって放送され、全シーズンの平均視聴者数が1000万人を超えた大ヒットシリーズ『コールドケース』の世界初リメイクである『連続ドラマW コールドケース ~真実の扉~』。"コールドケース"と呼ばれる未解決凶悪犯罪を再捜査する刑事たちの姿を追う同シリーズで、オリジナルの主演キャスリン・モリス(映画『マイノリティ・リポート』)に代わって主役を務めるのは連続ドラマ初主演の吉田羊。9月6日(水)のブルーレイ&DVDリリースに先駆けて、同月5日(火)に都内でトーク付試写会が開催された。海外ドラマ評論家の池田敏による、『コールドケース』愛あふれるトークの模様をお伝えしよう。

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20170908_coldcase_01.jpg【関連記事】世界初リメイクの日本版を生んだオリジナル、『コールドケース』の魅力とは

まずは、数年前までは凶悪犯罪であっても時効が存在していた日本では聞きなじみの薄い"コールドケース"というものについて解説。1980年代初めに起きた事件をめぐる「ロス疑惑」にコールドケース担当の捜査官が関わっていたことも例に挙げながら語った。そして、日本の時効をめぐる法改正があったから日本版が実現したと、このタイミングだからこそ『連続ドラマW コールドケース ~真実の扉~』が生まれたと述べている。

再捜査にあたっては、証拠を再検証するほか、事件の関係者たちに話を聞いていくスタイルなので、オリジナルでは関係者が存命しているギリギリの範囲、最も古いもので80年くらい前に起きた事件を取り上げていた。時を超えて事件を追っていくこの意欲的なコンセプトについて、「斬新で勇気がある」と評価。さらには、被害者たちが社会的に弱い立場(女性、子ども、有色人種、同性愛者など)であることが多かったのも特徴の一つで、『パイレーツ・オブ・カリビアン』をはじめとした大作のイメージが強い大物プロデューサーのジェリー・ブラッカイマーには珍しい社会派ドラマだと分析した。

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さらに、様々な時代、社会現象を取り上げてきたオリジナルについて「(エピソードを)全部つなげてみるとアメリカの歴史が分かるという凄い作品」で、その繊細なストーリーテリングからは「命の重みが伝わってくる」と称賛。事件解決後、関係者たちがどう過ごしているのかを描く点にも注目し、事件解決=エピソード終了というわけではない「余韻のあるドラマ」で、日本版もその精神を受け継いでいると指摘している。

そのほかにもオリジナルと日本版に共通するポイントを列挙。日本版の第1話「閉ざされた声」で再捜査がスタートするきっかけとなる証言をした人が今になって口を開いた理由がオリジナルの第1話「テニスラケット」と似ていること、事件の関係者が登場した際に事件発生当時の顔が一瞬フラッシュバックすること、段ボールがたくさん並んだ警察の資料庫(「分かりやすくてブラッカイマーらしい」)と、ストーリー、演出、美術など様々な面の共通点を挙げた。

20170908_coldcase_04.jpg【関連記事】現実との境界線を曖昧にしたい!『連続ドラマW コールドケース ~真実の扉~』波多野貴文監督インタビュー

一方、相違点にも言及。まずは日本版だと全10話の大部分で、事件が発生した年を大胆に変えていることを指摘した。その一例として挙げたのが、第1話の元のエピソード「ゼロ・アワー」(シーズン2第11話)では1978年に事件が起きているが、日本版はオウム真理教の事件に合わせて1996年という設定になっていること。さらに、舞台がフィラデルフィアから神奈川へと移っているが、事件の内容に合う神奈川県内の土地が登場するというリアリティにも太鼓判を押す。

また、吉田演じる石川百合をはじめとした日本版の捜査チームのキャラクターについて、オリジナルがどういう人物だったかという解説も交えながら説明。「割とフレッシュな感じのキャスティングというのも、この作品が好きな理由の一つ」と明かした。そうしたレギュラーキャストに加えて、宮沢和史、仲里依紗、仲代達矢、ユースケ・サンタマリアといった豪華な顔ぶれが出演していることにも触れている。

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最後は、シーズン2製作が決まったことにも言及し、「本当に楽しみ」と顔をほころばせた。「オリジナルにいいエピソードがたくさんあるので、どれを選ぶのか気になっている」と言い、自身の一番好きなエピソードである「ホタル」(シーズン4第8話)をやってくれればと密かな願望も覗かせている。

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■『連続ドラマW コールドケース ~真実の扉~』商品情報
ブルーレイ&DVD好評リリース中、デジタル好評配信中
ブルーレイ コンプリート・ボックス(2枚組)...24,000円+税
DVD コンプリート・ボックス(5枚組)...19,000円+税
発売・販売元:ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント
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池田敏
1967年生まれの海外ドラマ評論家(映画も大好き)。「月刊SCREEN」「映画秘宝」などに寄稿。キネマ旬報社「これが面白い! 海外テレビドラマ ベスト・テン2011-2012」監修。著書『「今」こそ見るべき海外ドラマ』(星海社新書)ほか。

Photo:
池田敏
『連続ドラマW コールドケース ~真実の扉~』
(c) WOWOW/Warner Bros. International Television Production
『コールドケース』
(c) 2017 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.

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