『Empire 成功の代償』シーズン3、MEGUMIさんに直撃インタビュー!

音楽業界の裏で繰り広げられる後継者争いをスキャンダラスに描く大ヒットドラマ『Empire 成功の代償』。毎回豪華なアーティストがゲスト出演することでも話題の同作だが、シーズン3ではあのマライア・キャリー(キティ役)も登場している。今回はキティ役の吹替を担当したMEGUMIさんを直撃! 大物アーティストを吹き替えたことの感想や本作の魅力を語ってもらった。

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――これまでも吹替をされたことはありましたが、今回マライア・キャリーが演じるキャラクターを吹き替えたご感想は?

彼女のライブを観に行ったこともありますし、自分が司会をしたイベントに登場していただいたこともあるんですよ。何かと一方的な縁ではありますが、声を吹き替えるというのも面白いですね。意外と声が低いこととか、お姫様感みたいな、彼女の特徴的なものを自分なりに出せたらいいなと思いました。

――収録を拝見させていただきましたが、演出家の方も演技は全く問題ないとおっしゃられていたのが印象的でした。

いやいや、とんでもないです。だけど、声優さんというのは普段の私が出演しているドラマ、映画、舞台とは違って、少し喋り方が大きいと言いますか、演じてらっしゃる方も日本人ではないので、そういう方たちに寄っていくような普段と違う話し口調というのは、すごく面白いと思いますね。そういう声優ならではの話し方というのは、やらせていただくたびに面白いなと感じます。

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――最近の海外ドラマはしゃべるテンポやセリフ回しが早いので、吹き替えるのは難しかったのでは?

そうですね。すごく難しかったです。テンポが今まで吹き替えた作品とはまた違うので、会話もオシャレで早いですし、別の人と被せて話したりもするんですよね。吹替台本の書き方も、ドラマの台本とは書き方が全然違うので、最初は難しいなと思ったんです。だけど、収録するうちに、コツというものがだんだんと分かってきて、新しい世界があるなと思いました。

――今回、マライア・キャリーはゴージャスでセクシーな衣装で登場し、彼女らしさ全開でしたが、本作での彼女の印象はいかがでしたか?

全てのことをあの歌声で、ひれ伏させるといいますか、エキセントリックだし、格好もすごいですしね。やることが無茶苦茶だけど、あの説得力のある歌で全てを許してしまうという孤高の存在でしょうか。本当にあのような人は他に出てこないのではというぐらいの、"アイコン"と呼ぶべき人だなと改めて思いました。

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――先程、マライアの低音ボイスやゴージャスなイメージ、お姫様感についておっしゃっていましたが、収録ではそういうものが出ていたように感じました。

本当ですか? 私の声が低いからですかね。良かったです。ちょっと、「言うことを聞けよ」みたいなものが彼女にはありますから(笑) そうした強さみたいなのを持っていらっしゃる方だろうから、その部分を出せたらいいなとは思っていましたが、そう感じて頂けて嬉しいです。

――本作の魅力をどう感じましたか?

事前に作品を観させて頂いたのですが、面白いですね。音楽業界というものは誰もが憧れる世界であって、今回はヒップホップとR&Bというブラックミュージックの世界ですよね。最初は貧しいところから這い上がっていく、そういう成り上がり感もありますし、人を平気で裏切ったりもするし、そこまでして、のし上がっていくのかという汚さみたいなものが、ドラマで観ると面白いと思います。あとは全部のシーンがとにかくゴージャスで、会議室とか、船の上でレコーディングしたりとか、「そんなのありえないだろ!」みたいなね(笑) 何かそういうセレブ感を味わえるのが面白いですね。私はクッキーが好きなんですけど、振り切っちゃっている感じが、やっぱり面白いなと思います。

――ニューヨークで歌のレッスンをされたこともあるMEGUMIさんから見て、本作が描くアメリカ音楽業界のリアリティな面に共感することはありましたか?

ニューヨークで有名なDJ のクラブとかイベントに行った時なんですけど、これからデビューを狙っている黒人の男の子たちがDJの横でラップを歌っていたんですよね。彼らはそこからチャンスをつかみたいと思っていて、中には実際にスターになった人もいるみたいで、自分たちのストリートからワールドスターになっていくということが本当にあるんだなと目の当たりにしていました。だから、このドラマはすごいリアルで、その景色とリンクするものがありましたね。

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――ニューヨークに住んでいた経験からもリアルさを感じるんですね

そうですね。「つかんでやる!」という思いを持っているような、特にそのハーレムとかに住んでいる黒人の方たちのアメリカンドリームみたいなのが実在するというのはすごくリアリティがあると思います。お金がない人は本当になくて、治安も日本に比べると良くないですし、そこからこういうことになっていくというのも、見どころであり、夢があるなと。成り上がり度も半端ではないですからね。

――サントラが異例の大ヒットとなるほど多彩なオリジナル楽曲も、大きな反響を呼んでいる作品です。

(大物音楽プロデューサーの)ティンバランドが関わっているんですよね。私たちの世代には懐かしいです。出ているゲストの人たちも、アリシア・キーズとか、NE-YOとか、リュダクリスとか、「聴いてた!」という方たちでテンションが上がります。本物が出てくるというのがグッときますし、彼らの歌のシーンも当たり前ですけどすごく上手いので、その辺の本物感みたいなものは日本で作ろうと思ってもできないでしょうね。いろんなことが起きていくドラマ感と、音楽の高い技術力がリンクしていく感じがすごく面白いです。

――今回のマライアも歌唱シーンがありましたが、歌手としても活動されているMEGUMIさんから見て、音楽シーンのクオリティなどはいかがでしたか?

私は歌手になりたかったという感じですけど、マライアの歌唱シーンは本当にすごいなと思いました。ドラマでちょっと歌っただけで引きつけられることからも、彼女は特別な声を持った人なんだなと、改めて思わされましたね。それがドラマで聴けるというのが、すごく贅沢です。

――収録ブースでの彼女の衣装もすごかったですよね。

水着みたいなね(笑) そこがまたマライアらしかったです。本作ではクッキーもすごい格好しているし、ファッションもこのドラマの魅力ですよね。シーズン1からどんどん派手になってきているし、そこが女子からしたら面白いと思います。毎回キメキメで、そういう作品はあまりないですよね。単純にオシャレ心をくすぐられるというか、カワイイと思されたりして、観ていて楽しいです。

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――セレブな世界が舞台の本作にはゴージャスな衣装や家具が多く登場します。MEGUMIさんもブランドショップ「CALMA」を立ち上げていらっしゃいますが、その点で何かインスピレーションを受けたりされましたか?

お店の方向性はだいぶ違うと思いますけどね。私はクッキーに注目しているんですけど、今の彼女はわりとクラシカルな綺麗な感じなので、あれはあれで今っぽくてカワイイと思います。ルシウスの元パートナーであるアニカ・カルフーンはベージュとか役に忠実な服を着ていますけど、クッキーはピンクの服とか四角いサングラスみたいにド派手なんですよね(笑) あのサングラスはどこが作っているんだろうとか気になって、そういう小物使いも心をくすぐる要素で、欲しいなと思わされるんですよ。そういう難しいものも、さらっと着こなしているので、そういうアメリカ感はやっぱりスゴいですね(笑) 私も買い付けはアメリカでしているんですけど、ああいった衣装や小物はパーティグッズの種類になっちゃうと思うんです。それを日常に落とし込んで生かしているというのがカッコイイですね。

――本作は、セレブ一家の確執など愛憎うずまくゴシップ系ドラマという面でも人気です。

お金とか権力を一番求めちゃうと、家族までも失っちゃうという人間の弱さみたいなのが、むき出しになっているところが面白いですね。「こうなっちゃいけないな」とか「こんなことにはならないな」とか、いろいろと考えさせられるんですけど、観てると「もっとやれ!」みたいに思っちゃうんですよ(笑) そういう風に楽しめるのは、やっぱりドラマだからなんでしょうね。
ルシウスの子どもたちも最初は純粋な気持ちでいたんでしょうけど、だんだんと毒されていって、「アーティストデビューして売れてやる!」みたいに変わるんですよね。そうやって兄弟同士で戦っていくと、やっぱり人というのは権力とか地位とか名誉に対しては、なんか吸い込まれちゃうような弱さと魅力みたいなものがあるんだろうなと思わされます。でも、そういうことをすることによって、サブタイトルにある「成功の代償」のように何か失っていくものが出てくると。常に幸せなのかといったら幸せじゃなさそうだし、体も悪くしていくとか、等価交換じゃないですけど、何か得るものがあると代わりに何かを失ってしまうという昔から言われているようなこともキチンと描かれているんですよ。そこが実に生々しくて考えさせられますね。

――ルシウスは音楽業界で大成功はするけど、家族関係がうまくいかないというのが「成功の代償」というサブタイトル通りですね。

そこがこのドラマのポイントと言いますか、ここまで来ちゃうと全員がハッピーになるというわけにはいかないんだなと、すごく感じました。

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――そういったゴシップ系ドラマはお好きですか?

好きですね。『SEX AND THE CITY』とか『デスパレートな妻たち』とか観ていました。何も考えずに観られるのが良いですよね(笑) お風呂に入っている時とか、そういう時に観るのに最高です

――最後に、『Empire 成功の代償』のファンへメッセージをお願いいたします。

私がこの作品で特に魅力的だなと思ったのは、約3分ごとにいろいろなことが起きていくというジェットコースターのようなストーリーと、人を裏切ったり裏切られたりするという、現実の自分にとってはつらいですが、ドラマで観ると最高に面白いところだと思います。衣装、セット、ロケーションもゴージャスで、本当に気分が盛り上がる魅力的な要素が詰まっています。一話観たら必ずハマるような作品で、しかも女性だけでなく、男性でもこのテイストだったら楽しんでもらえると思います。

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『Empire 成功の代償』のDVD、シーズン1&2発売・レンタル中。MEGUMIさんが声優として参加したシーズン3は、11月3日(金・祝)DVDリリース。
公式サイトはこちら

Photo:『Empire 成功の代償』
(C)2017 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.

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ライタープロフィール

豹坂
豹坂

海外ドラマが好きすぎてIT業界から海外ドラマのライターに。海外映像作品の日本語制作で用語監修も手がけています。

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