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『ヒューマンズ』シーズン1、アニータ役の田中理恵&レオ役のKENNに直撃インタビュー!

『ウォーキング・デッド』や『ブレイキング・バッド』など数々の大ヒットドラマを放送しているアメリカのテレビ局AMCで放送され、イギリスではもっとも革新的なテレビ局として知られるChannel4が放送するなど、世界で注目されているSFサスペンスドラマ『ヒューマンズ』

人間に代わり家事や仕事をこなす高性能AIロボット"シンス"が普及する世界で、"アニータ"と名付けたシンスを購入したホーキンス家。アニータをミアと呼ぶレオという謎の人物。シンスの研究者であるミリカン博士。シンスの犯罪を取り締まる刑事のピートとカレン。一見バラバラの彼らの関係が徐々に絡み合うことで、やがて大きな秘密が明かされるというミステリアスでサスペンスな展開の連続に目が離せないドラマだ。

今回は、アニータの声を担当する田中理恵さん、レオの声を担当するKENNさんを直撃! 本作の見どころや、演じる役柄について、シンスという特殊なキャラクターを吹き替えるにあたっての考えなどを語ってもらった。

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――吹き替えをされてみて、本作についてどのような点に魅力や面白さを感じましたか?

田中:面白いなと思ったところは、近未来ではなくて現代の私たちが生きている時代と同じぐらいの時代に、シンスと呼ばれる高性能化した人型ロボットが一般家庭に1台ずつ存在するのが普通という世界設定ですね。介護用のシンスが病院から派遣されたりとか、そういう高性能ロボットが現代社会に普通に存在しているという設定が面白いんですよ。その中で、一家に1台という形で人型ロボットがいるというのは、家族の中に人間がもう一人いるような感じなので、家族とシンスがどんな感じで接しているのかが見どころですね。実際に家族と同様に扱っている家庭もあれば、そうじゃなくてロボットや物として扱っている家庭もあったりとか、恋人のように連れ回す人もいたりとか、そういう違いも面白いですね。

KENN:田中さんがおっしゃったように、現代の世界観の中でシンスと呼ばれるロボットが当たり前のようにいて、みんなと一緒に生活しているのが面白いなと、このドラマに初めて触れた時にまず思いましたね。もし現実にこういう風にロボットがいたら、自分はどういう風に生活をするのかなと思ったりとか、その中で人間関係だとか、各人間たちがそのロボットに対してどういう風に接するのかとか、家庭や人によって全然違ってくるので、そういうところを垣間見られるというのが面白いなと。タイトルが『ヒューマンズ』ですから、まさに人間ドラマであって、そういう部分がとても面白いです。人間同士の機微とか、そういう部分をロボットがいるからこそより如実に感じられますね。

田中:逆にロボットがいるからこそ、その生活がひっくり返されることがありますね。だから、オープニングのタイトルの"HUMANS"の"A"がひっくり返って表示されるんですけど、そういうことを表現しているんじゃないかと思っているんです。人間の心とか、リズムやサイクルといったものを、ロボットによって乱されたりするという、そういうミステリーさがこういう風にオープニングのタイトルに表れているのかなと。

KENN:そうかと思えば、ロボットと人間が一緒にいることによって、すごくピュアな思いやりというのが生まれる場面もありますよね。

――レオたちだけでなく、ホーキンス家、ミリカン博士、ピートとカレンなど、それぞれの人間関係の中にシンスが入ることで、全く違う関係が生まれていますね。

KENN:だから一概に悪いものというわけでもないですし、すごく良いものというわけでもないですしね。そのひしめき合っている人間とロボットとの関係性の中で、僕らが普段生活していて気付けなかったところとかが勉強になるなと感じましたね。

田中:見た目は人間と全く変わらないんですよね。シンスがカラコンを入れて人間社会に紛れ込むシーンがあるんですけど、そうしたら全く分からなくなるんです。

KENN:それと、オープニングのテーマ曲も、おそらくあえてレトロな感じの音色を使っていたりとかしていて、初めから世界観にぐっと引き込まれるキャッチーなメロディーで良い曲なんですよ。

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――演じたキャラクターについて教えてください。

KENN:言いたいことはたくさんあるんですけど、ネタバレが色々とあって(笑)

田中:そうなんですよね(笑)

KENN:お話しの展開がすごく色々と変わってくるので、最初にあまり言い過ぎてしまうと面白さが半減しちゃうかも。

田中:私たちも1話ずつ台本を渡されて、先のストーリーはネタバレされていないんですよ。毎回、レオが実はそうだということを見たときにハッ!?と驚いてるんです(笑)そのハッ!?というものを皆さんにも感じてもらいたいな。

KENN:そこを楽しんでもらいたいですよね。レオについては物語が進んでいくにつれて分かってくるんですけど、まずアニータですね。

田中:そうですね。アニータはもともとレオと行動しているところが1話の序盤に出てくるんです。

KENN:意味深なシーンで(笑)それから二人は別々に行動することになってしまうと。

田中:最初、アニータは結構アグレッシブな感じで動いていて、ちょっと人間なのかなとも思わされるんですけど、そこである人に捕まってしまって、気がついたら違う人になっているんですよね。シンスとしてもプログラムされた通りにしか行動しないシンスになっていて、一般家庭のホーキンス家に召使いロボットして購入されていくところから始まるんです。第1話から、ちょっと普通のシンスとは違って、ミステリアスな雰囲気を秘めているという演出ではありますね。第1話だと、レオがアニータのことを"ミア"と呼んでいるんですよね。

KENN:アニータなのか、ミアなのか、それともその呼びかけられた人はアニータに似た人間なのかという謎があります。

田中:そこも楽しみにして頂ければと思いますね。

KENN:第1話からすごく気になる展開ですね。

田中:このシンスは危ないかもと思うぐらいにね(笑)

KENN:セリフとかも、「今のどういう意味なの?」みたいなのがありますよね。

田中:ホーキンス家の母であるローラが、アニータは普通のシンスではないかもと、すぐに違和感を持つんです。

KENN:そうですよね。1話のラストとかも、すごく意味深な感じで終わりますよね。

田中:だからミステリアスなロボットっていうイメージがアニータの最初の印象ですね。

KENN:レオは最初にアニータと思われる女性と別々になってしまうんですけど、彼には彼の目的があってすごい必死になっているっていうところから始まるんです。スーパーパワーがあったりとか、頭脳明晰というずば抜けたことはないんですけど、でもすごく人間らしく、がむしゃらに頑張っているというところが彼の魅力ですね。

――シンスという人間ではないキャラクターを吹き替える際に気をつけたことはありますか?

田中:人間の形をしているんですけど、人間ではなくてプログラムされた感じのしゃべり方をしなければならなかったので、すごく難しかったですね。購入者のホーキンス家の人たちは普通にしゃべっているんですけど、それに対して何か聞かれたら受け答えしなきゃいけない。でも、ロボットのようなプログラミングされた感じの、もう決められた音域だけのところで接するというか、コミュニケーションを取るみたいなお芝居をするのが本当に難しかったです。

KENN:そもそも役者って、演じたりとか、感情を出すのがお仕事じゃないですか。でも、それとは逆にベクトルを向けなきゃいけないという作業は大変ですよね。

田中:それと、できるだけ息継ぎをしないようにしていました。

KENN:え!? そうだったんですね!! でも、すごい長ゼリフとかもありましたよね?

田中:そう。だから、ノイズが入るから、なるべく口で息を吸わないように鼻で息吸いながらセリフをしゃべっていました。一気に言えるところは、一気にセリフを言っちゃうとかね。息を吸うと人間みたいになっちゃうなとか思いながら色々と考えていました。

KENN:マイク前でそつのない感じだったから、そんな息苦しいことになっていたとは...。

田中:それと、自分のセリフの時に、シンスを意識してまばたきもしないようにしていたんですけど、目が乾いて画面が霞んで見えづらくなっちゃって(笑)

――シンスの演技については回を重ねるごとに慣れましたか?

田中:全く慣れなかったです(笑) 吹き替えの台本にもアニータのセリフには息をする演技を指示するブレスマークはほとんど無いんですよ。ただ、演じているジェンマ・チャンさんのセリフに合わせて息をしているところは息をつけましたけど、そこで息継ぎをするかというとそういうわけではなくて、息継ぎをせずに間だけ置いて、一気にセリフを言うということをやっていました。だから、一つのセリフを言うのに苦しいところもありましたね。第1話でアニータがずっと笑うシーンがあるんですけど、そこが一番苦しかったですね。家で何回も嗚咽しながら練習していました(笑) ずっと笑っていなきゃいけないんですけど、そこでも息継ぎはほとんどせずにやっていました。微妙にカットの変わるところでちょっとだけ鼻で息を吸っていたんです。

KENN:見えない努力をされているんですね。

田中:なるべく人間味が出ないような感じでやろうと思っていました。でも、配信されたのを見る時は、どうなっているのかドキドキすると思います(笑)

――アニータは第1話からロボットらしからぬ発言を一瞬するシーンもありますね。そのような感情の変化を吹き替える時は、何か特別なことを考えていたりするのですか?

田中:どうだろう...。あえて感情は出していなかったと思います。感情を出すと、本当に人間みたいな感じになってくるので、ちょっとその間ぐらいのところだったと思いますね。だから、ローラが「これ私に対して喧嘩を売ってる?」と思うぐらいのところでやっていますね。

KENN:繊細ですね。僕はレオについては逆に人間臭くやろうと考えていました。レオを演じているコリン・モーガンさんもおそらくそうされているし。細かい息づかいだったりとか、間だったりとか。基本的に明るく振る舞うような感じではないんですけど、自分の目的のために必死になっている姿を表現するときに、つらい中でセリフを絞り出したりとか。そういう息と間の芝居というのをすごく意識しました。やっぱり吹き替えなので、映像が語っている情報量はすごく多いし、原音もあるので、それに寄り添っていったら自然とそういうエモーショナルな感じで表現したいなと思ったんですよね。演出の方からもその方向でオーケーを頂いたので、僕はアニータとは真逆のアプローチをさせて頂きました。

――田中さんは、アニメで『ローゼンメイデン』の水銀燈や、『ちょびっツ』のちぃといった人間ではないキャラクターを演じられていましたが、今回のアニータを演じるにあたって何か影響などはありましたか?

田中:アニメだと『イヴの時間』というのがあるんですけど、その作品に近いのかなという風に思うことはありましたね。『イヴの時間』でも私は人間型ロボットの役だったんですよ。でも、『ヒューマンズ』はドラマで、シンスは限りなく人間に近いものなので、やっぱりアニメとは芝居の仕方は変わりますね。『ヒューマンズ』では、リアルな人間が声を当てていて、それを無機質な音として出すみたいな感じですけど、アニメだとやっぱりもうちょっと感情を入れるんですよね。だからアニメとはまた全然違いますね。アニータの声は、インフォメーションセンターのアナウンスじゃないですけど、それに近いですね。きちっとした丁寧語で話すという。だけど、そこに感情は存在しなくて、誰でも分かりやすい感じの発音と音域でやるみたいな印象ですかね。

KENN:じゃあ個性はほとんど消していたんですか。

田中:そうですね。個性は消すようにしていました。シンスには色々なモードがあるんですけど、あるモードに入らない限りは無機質にしていましたね。ホーキンス家の次女のソフィーに接するときは優しいモードに入るという演出があったので、演出の方から「子どもにはそういうモードがあるという設定なので、もうちょっと優しくしていいですよ」という指示は受けていました。だから、大人と話す時は通常モードとして無機質な感じで依頼を忠実にこなして、子どもに対しては優しくというものがプログラミングされているという設定で芝居をやっていましたね。

――アニータには別の人格があるようなシーンも出てきますね。

田中:アニータが一人でいる時とか、ちょっと不意にローラと話していて会話の中でそういったものが出てくるというのも、その人格というのはアニータからしたら不具合なんですよね。そこをどういう風に表現するといいんだろうというのは考えていました。人格が2つある多重人格のような、だから、他の人からすると薄気味悪いなと思っちゃうところがあるんですよね。壊れてないロボットを買ってきたと思ったのに、なんか普通のロボットとは違うようなことを言いそうというのは、ちょっとザワッとすると思うんですよ。もしかしたら寝ている間に襲われるかもしれないといった、そういう危機感を感じるような印象は受けますよね。

――KENNさんも外画やアニメで多くの役を演じられていますが、レオを演じるにあたって、今までの役と比較して何か感じるものはありますか?

KENN:おかげさまで、色々なキャラクターを演じさせていただいていますが、レオの場合もこの役に似ているなという風に当てはめて考えた事はなかったですね。コリン・モーガンさんは、すごくセンシティブに語るようにしゃべるなど、自分の感情の表現がすごく細かいんですよ。間だったりとか、顔の表情だったりとか、息や声とか、すごく繊細な部分で演じているんですよね。だから、自分もそれを日本語でどういう風に表現しようかと、色々と研究させて頂いているので、その点はすごくやりがいを感じていますね。

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――お二人とも声優としてアニメなどでも幅広く活躍されていますが、外画で吹き替えをする上での違いはなんでしょうか?

田中:アニメだと、アフレコの時にオンエアする絵が100%出来上がっていない場合は、自分の間合いで演技をしたりする時もあるんですよね。でも、外画の場合は全部の映像が出来上がっている状態なので、俳優さんがお芝居をしている息づかいとかも忠実に演技しつつ、お芝居も自分たちでやっていかなきゃいけないなので、そこの難しさがあると思います。

KENN:今のアニメって、いろんな作品がありますよね。すごくデフォルメされた作品もあれば、すごくリアリスティックに作っているものもあるので、その作品によるかと思いますけど、田中さんがおっしゃったようにリアルな人間が演じているものに声を当てるというのと、人が作った口パクとかそういう間合いの中でやっていくのに違いはありますね。もちろん、両方良さがあると思うんですよ。例えばアニメだったら、かわいらしいキャラクターを演じることもできるし、人間のスピードだと追いつけないアクションをやれたりとかもあるので。そういう部分に声を当てていく魅力はありますしね。外画だったら、忠実に合わせていくという楽しさもありますね。

田中:『ヒューマンズ』は戦うシーンが無いというものあるんですけど、激しいシーンだとアニメではすごくリアルにお芝居したりする時があるんですよ。でも、外画だと役者さんの勢いだったり、質感だったりというものに合わせようとしてお芝居をするので、その点は全く違いますね。日常会話も、息を吸って普通にしゃべっているような感覚でお芝居をしないとよりリアルな表現ができないですからね。アニータはロボットさを出しているので、お芝居の仕方はまたちょっと違いますけど。それに、アニメだと設定もすごく非現実的なものもあって、その設定に基づいてお芝居をしますので、その違いはすごくあると思います。

――ご自身が演じられている役以外に注目の登場人物はいますか?

田中:みんな注目ですよ(笑) その中でも私は刑事コンビのピートとカレンかな。それと、ピートと奥さんのジルのやり取りは自分の中で刺さるものがありましたね。

KENN:みんな魅力的なんですけど、あえて言うならばレオと行動を共にしているシンスのマックスですね。

田中:マックスはみんなから可愛いと思われているキャラクターですよね。

KENN:台本のト書きにもマックスが登場する度に"可愛いマックス"って書いてあるんですよ(笑)

田中:スタジオ内でも"可愛いマックス"になっているよね(笑)

KENN:マックスの声を担当されている田所陽向さんも、マックスと同じように背が高いんです。

田中:ものすごく背が高いから、いつも収録ではマイクのスタンドが一番高いのを譲ってあげないといけないんですよね(笑)膝を曲げてアフレコに挑むみたいな(笑)

KENN:それから、オディというシンスと暮らしているミリカン博士がすごく好きです。

田中:私もミリカン博士は好き。それにレオの仲間のニスカも好きですね。

KENN:みんなキャラクターが本当に立っていて、すごく魅力的ですよね。

田中:それぞれの登場人物たちには言い出したらきりが無いぐらい注目のエピソードがありますね。

――最後に見て下さる方へメッセージをお願いします。

田中:ぜひ配信が始まったら第1話から見ていただいて、そしてエピソードごとに楽しんで頂きたいと思います。私たちも一生懸命アフレコを頑張っておりますので、ぜひぜひ応援して頂きたいと思います。

KENN:この作品はSFチックな部分も、もちろんあるんですけど、人間ドラマがすごく大事に描かれている作品です。僕らも台本を読んで、演じさせて頂いて、すごく勉強になったりとか、人間と人間の絆がすごく大事なものだと改めて気付かされるような、そんなお話しなので、ぜひ楽しんで頂けたらと思います。最後まで色々な展開がございますので見逃さずにチェックしてください。

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『ヒューマンズ』はHuluプレミアにて独占配信中。

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ライタープロフィール

豹坂
豹坂

海外ドラマが好きすぎてIT業界から海外ドラマのライターに。海外映像作品の日本語制作で用語監修も手がけています。

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